ヘリオビヒメハマキ? 成虫 Cryptaspasma marginifasciata (Walsingham, 1900)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、体長1センチ弱。この手の蛾にしては、大きい方なのではと感じた。

種名は、ヘリオビヒメハマキではないかなと思う。

似ている種に、クロサンカクモンヒメハマキという種も居て、実際に今回の場所の直ぐ近くで見かけた個体の投稿を既にしているが、どうもヘリオビヒメハマキとクロサンカクモンヒメハマキの間には、出現時期が違うという習性の違いがあるようで、10月の秋の今の時期に見れるのは、ヘリオビヒメハマキの方であるというのが通説なのである。

この2種は、幼虫の食草も似ていて、ブナ科の樹木の葉を食べるのである。取り敢えず、この蛾がいた辺りのすぐ側には、コナラやクヌギの沢山生える雑木林がある。

この蛾の生息分布の方は、本州以南……九州近海まで。海外の生息分布の方は、ちょっと掴めなかった。

とても、似た習性で凄く似た外見の別種たちが、どうして、同所に共存するようになったのか、遠い過去からの経緯が知りたくなるが、今の自分には仮説を立てれるだけの知識や情報がないのも認める。

ウスチャヤガ 成虫 Xestia dilatata (Butler, 1879) 2nd

この蛾は、秋になると現れる蛾である。同一種と思われるものを、一昨年のの11月の初頭にも投稿している。

今年も出会うことができたし、今シーズン、あと数個体とは出会う事になると思われる。

大きさは、前翅長20ミリぐらい。

同じヤガ科モンヤガ亜科に属し、似たような雰囲気で秋に出現する紛らわしい蛾達は数匹いるが、彼らの環状紋(上の写真の個体だと潰れた白い丸)の形状や色合い的雰囲気は、種の特定の決め手になるような気がして来ている。

この部分が真丸の円に近いものや、色が濃いもの等色々あるが、他の部分の個体変異は多岐に渡っていても、この環状紋の特徴は種を通して、共通性が強く出ているような気がしている。

そして、白っぽく少し横に潰れた環状紋を持つのが、ウスチャヤガの気がする。また、上の写真から、ウスチャヤガのオスは、少し櫛髭状の触角である事が見てとれる。

さて、幼虫の食草は、タデ科のギシギシやスイバということが言われているが、この蛾がいた辺りには、それらの植物は幾らでもある。

この蛾の生息分布の方は、国内は、本州、四国、九州、対馬での確認はされているようである。海外の生息分布は、朝鮮半島では、確実に生息確認されている模様。

ノコンギク  Aster microcephalus var. ovatus (Franch. & Sav.) Soejima & Mot.Ito

数日前に、カントウヨメナ(関東嫁菜)と思われる植物の投稿をしたが、そっくりな植物にノコンギクという植物がある。

そして、今度は、このノコンギクと思われる植物を近隣で見かけたので、投稿してみようと思う。

よく行く雑木林内に生えていた。

さて、最近知った見分け方であるが、ヨメナかノコンギクを見極める時に、花の総苞の部分を横から見る方法が、有効に使えるかなと思うようになっている。ヨメナの場合が、浅いお椀みたいな形なら、ノコンギクの方は、少し長めの広口の花瓶みたいな形かもしれない。以下に、その特徴が分かる写真を貼り付けてみる。

葉に毛が生えているのも、かろうじて見て取れる。

あと、冠毛があるのもノコンギクの特徴と言われているので、少し写真は鮮明ではないが、その冠毛が見て取れる写真を以下に。(冠毛を簡単に説明すると、最終的にタンポポの綿毛みたいになる部分である。)

他に、ヨメナとの違いを列挙していくと……。

◯ ヨメナの葉はスベスベしているが、ノコンギクの葉は、表面も裏面も毛が生えている。ノコンギクの葉の方が、緑色が濃いような気もする。(先日投稿したカントウヨメナの葉も、少しザラついていたような感触だった気もするが……)

◯ ノコンギクの方が茎の先端で枝分かれして花がスプレー咲きのようになっていると言われている。言われてみれば、確かにそんな気がする。

ここからは、個人的視点だが……。

◯ ヨメナは、茎の芯が立たず、こんもりと地を這うような姿であるが、ノコンギクは、ピンッと芯が立った姿のものも多い。

そんなところであろうか。また、ノコンギクは、花の形状等に変異が多いとの情報を読んだが、おそらくこれも正しく、これもあれもノコンギクみたいに少しづつ違う色々な花の形状があるような気はする。

さて、このノコンギクの生息分布は、日本の本州、四国に多く、九州や対馬にも生息しており、数は少なくなるが北海道にも生息している感じである。私が調べたソースだと、海外の分布は、ちょっと確認出来なかった。