ウスイロササキリ Conocephalus chinensis (Redtenbacher,1891).

昨晩、ちょっと離れた自治体まで、ウナギ釣りに出かけた時に、足下のランタンに寄って来たバッタの仲間である。

大きさは、触角を入れずに翅端までで、3センチ行かないぐらいだったと思う。

バッタの仲間は家の近隣で見尽くした感があるが、少し遠出した場所で見つけたキリギリス類だったので、ちょっといつもより集中して、種の同定をしてみた。

すると、未投稿のウスイロササキリという種だと分かった。ちなみに、メスかなと思う。雄の方が、背の色合いが濃い気がする。

写真だと分からないが、とても長い触角を持っていた。また、触角が赤っぽい色をしているのも本種の特徴のようである。

このウスイロササキリの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄本島を含む南西諸島まで。海外は、韓国からの報告が上がっており、他には、極東ロシアの南の方でも生息報告が上がっているようである。

ちなみに、日本にいるササキリ亜科の中では、一番寒さに強い種らしく、11月ぐらいまで生存していたりするようである。ただ、この習性は、地球温暖化の昨今には不利に働くと予想でき、実際、ホシササキリという種に取って代わられているとの見解もある。

ケウスゴモクムシ Harpalus griseus (Panzer, 1797)

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫の一つである。

大きさは、体長12ミリぐらいだったのかなぁ。

直ぐにゴモクムシの一種である事は分かったが、写真に撮ってみて初めて、毛が結構生えていることが分かった。

調べていくと、ケウスゴモクムシという種が浮上してきたが、このケウスゴモクムシの特徴として、頭楯の端に一本づつ長毛が生えているとの特徴があった。写真を見ると、確かになんか生えている気がする。この場所の毛が、近似種のヒメケウスゴモクムシの場合は、数本らしい。

ということで、上の写真の個体を、私はケウスゴモクムシと同定したのだが、果たして合っているのであろうか。

ところで、このゴモクムシの学名の登録年が古いが、このケースは、当時ヨーロッパで普通種として認識されている昆虫の場合が多いが、案の定、このケウスゴモクムシは、ほぼヨーロッパ全土で確認されているゴモクムシである。ポルトガル沖のカナリア諸島でも生息確認。他にも中央アジアの国々でも確認。そして、極東アジアでは、日本と韓国で確認されている。生息確認が上がっていない地域には生息していないという事でもないのは当たり前のことだが、大概の先進国は自国の生息生物の把握はある程度しているはずである。

そんな状況下で、このケウスゴモクムシの世界分布は、私にとっては興味深いものに感じられた。

ちなみに、国内の生息分布は、ほぼ日本全土に生息しているようである。

ウスグモスズ 長翅型 Amusurgus (Usgmona) genji (Furukawa,. 1970)

先ほど、シバスズ?の投稿をしたが、同じ日に、我家の外灯下では、別種のスズも写真に撮られていた。同種とばかり思い込んでいたが、どちらの写真を使おうかと写真を見比べている時に気が付いた。

大きさは、やはり後端となる翅先までで12ミリぐらいだったと思う。(もうちょっと小さかったか?)

種名は、ウスグモスズ。

このウスグモスズも、先ほど投稿したシバスズ同様に、長翅型と短翅型が存在するようである。

そして、このウスグモスズを調べていて、興味深い事実を知ったのであるが、どうも外来種らしいのである。正式に発見されたのは、東京都渋谷の個人宅で1966年。しかしおそらく、もう数十年前には日本に定着していたと考えられているが、この考え方の方が現実的な気はする。

現在では、関東から近畿地方を経て、九州にも分布を拡げているようである。では、原産地域はと言うと、中国の東岸からもっと南方の国にかけての地帯であると思われる。ただ、これらの地帯で、確実に種として確立認識されてはいないようである。

となると、本当に外来種かとも思いたいが、日本に生息するこの手のスズの中で、唯一鳴かないとの事であり、この特徴は、進化の過程上、日本に生息するスズ達と同一線状に有るのかと思いたくなり、外来種と落ち着けたくなるのは頷ける。

さて、最後に、これら長翅型と短翅型の出現がどうして起きるのかという事だが、これが調べたところ、私の知識レベルでは結構耳慣れない難しい説明だった。一応、日長に関係しているとの事だが、それに遺伝も絡んで来ると事である。今のところ、私には、イメージが湧かず何のこっちゃといった感じである。