ヤブカンゾウ

数日前にノカンゾウの投稿をしたが、セットの意味合いも込めて、ヤブカンゾウの投稿をする事にする。

さて、近隣では、圧倒的に、一重咲きのノカンゾウよりも、こちらの八重咲きのヤブカンゾウの方が多い。

ノカンゾウの投稿でも書いたが、ヤブカンゾウは、薮というか日陰に適応してて、ノカンゾウは、野原のような日向に適応しているのではとの私的見解だが、先日、日差しを遮るものが何もない日向の用水路脇の農道を車で走った時に、遠目にオレンジの花が固まって咲いているのが視界に入って来たことがあった。ノカンゾウかと楽しみに近づいたところ、近くまで来ると、ノカンゾウではなく、全部ヤブカンゾウだったのである。ヤブカンゾウも、日向に適応していたのである。

まぁ、ただ、近隣では、ヤブカンゾウの方が圧倒的に見かけるのは事実として紹介しても問題ないと思う。そして、少し前までは、ヤブカンゾウだけでノカンゾウは近隣には生えていないのではとの推測を持っていたが、ここに来て、ノカンゾウに出会える水系を見つけたのである。その川沿いのオレンジのカンゾウは、ノカンゾウのみである。

ところで、ヤブカンゾウ(ノカンゾウ?)の魅力の一つとして、鑑賞以外に山菜として美味しく食べれる魅力がある。

我家の庭でも、どんどん増えるヤブカンゾウだが、数年前に掘り起こした新芽を食べてみた事がある。取り敢えず、天ぷらにして食してみたが、野草のえぐみはなく、美味しい野菜の天ぷらといったところであった。

里山に普通に生えているヤブカンゾウ……是非是非、お試しあれ。

ナガバハエドクソウ

目下、近隣の雑木林で、一本の花穂に小さな唇形の花を散りばめる少し地味目だけど風情のある植物に出会う事ができる。

名前は、ナガバハエドクソウだと思う。似た種に、ハエドクソウもあるが、花の形状に微妙に違いがあるのと、ハエドクソウは、もっと茎の上の方まで葉が生えているとのことである。

実際のところ、ハエドクソウもこの目で確認出来れば、自分なりに色々な違いを言及できるのだが……

ところで、ハエドクソウを漢字で書くと、蠅毒草であり、昔は、この植物の根を煮詰めた汁でハエトリ紙を作っていたとの事である。

トウキョウヒメハンミョウ

先ほど、我家の外灯下に来ていた甲虫である。

大きさは、体長9ミリぐらいだったと思う。確か、この面構えは、ハンミョウの仲間のはずだと思い、ハンミョウ科を当たると、トウキョウヒメハンミョウという種が浮上してきた。日本にいるハンミョウの仲間では、最小種との事である。

さて、このトウキョウヒメハンミョウ……トウキョウと種名に付いているが、元々は、台湾や中国大陸南部に生息していたものが、昭和初期に日本に持ち込まれ定着して現在に至る外来甲虫のようである。

ゆえに、拡がりも局地的であり、関東と北九州や山口県で主に見られるようである。また、北九州と山口県に生息しているという事実は、その中心にあるかつての主要貿易港である門司港に着岸した船から拡がっていった事を推理できる。また、関東の拡がりは、別ルートで、横浜や東京の港から拡がって行ったんだと思われる。

私的には、ハンミョウの仲間の写真を初めて撮る事が出来た。近隣の自然下で、ハンミョウの仲間には、それほど出会えない気がする。今年の春に、近所の小川沿いの土手道で、今回のハンミョウよりずっと大きい種を見つけて写真撮影を試みたが、逃げられてしまった。本当は、指で捕まえて写真に撮りたかったのだが、確かハンミョウの仲間には、カンタリジンみたいな毒成分を出す種がいるのを思い出して慎重に行動したのを覚えている。