マダラアシゾウムシ  Ectatorhinus adamsii Pascoe, 1872

最近、近隣で見かけて写真に撮っていたゾウムシの一種である。

2匹いたうちの小さい方なので、こちらはオスの可能性あり。

もう一枚、同じ場所にいた別の個体の写真を以下に。

大きさは、嘴の長さも入れると、17ミリ弱ぐらいはあるゾウムシである。正直、大きいゾウムシの方だなと感じた。

種名は、調べると直ぐに分かったが、マダラアシゾウムシである。

そして、このゾウムシも、死んだふりをするゾウムシであった。似たような雰囲気のシロコブゾウムシなんかも死んだふりが得意である。ただ、亜科は、本種がアナアキゾウムシ亜科で、シロコブゾウムシは、クチブトゾウムシ亜科で違う。

そして、このゾウムシの習性を調べていて、クヌギやコナラやウルシの新芽を食べると書いてあったが、まさに、このゾウムシが固執していた木がウルシ科のヌルデであった。

さて、このアシブトゾウムシの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布は、韓国からの報告が多く、台湾と中国の一部からも生息報告が上がっているようである。

最後に、雌雄と思われる2個体が、絡まりながら死んだふりをしている写真を以下に。

ヒメマルカツオブシムシ Anthrenus verbasci (Linnaeus, 1767)

白い花びらの花を見ている時に、時々見かける極小の甲虫である。

大きさは、体長2.5ミリぐらい。

種名は、ヒメマルカツオブシムシ。

生息分布の方は、国内は大雑把に日本全土にいるようである。海外も、世界各地で、人が集中的に暮らしているようなエリアには広範囲に拡がっているのが分かる。

さて、このヒメマルカツオブシムシは、成虫は、白い花の花粉等を食べているようだが、幼虫が、厄介なのである。

幼虫の好むものは、動物性の繊維質であり、この嗜好のために、鰹節を筆頭にする乾物や、毛織物が食べられてしまうのである。少なからず、ウールのスーツやセーターに穴を開けられてしまった事がある人も多いのではないだろうか。

とにかく、屋内には持ち込みたくない虫である。

クロシタキヨトウ 成虫 Mythimna placida (Butler, 1878)

先週の水曜日、木曜日と連続して気温30度超えの真夏日となった。そして、この写真を撮った先週の金曜日は、雨も降った。

基本的に、気温が高いほど、昆虫達の活動は活発になり、雨等のキッカケになるような条件が揃えば、昆虫達の羽化の集中も感じられると期待はしていたが、以下の蛾が、沢山、外灯下には集まってきた。

大きさは、前翅長20ミリ弱ぐらいであったであろうか。

後翅(下翅)が黒いのが見て取れるが、この特徴をピタリと種名は捉えていて、クロシタキヨトウという蛾である。一応、2年前の8月にも投稿済みの種であるが、その時は、下翅の色がハッキリと見えている写真が使われているわけではないので、今回、再投稿してみた。

幼虫の食草は、突き止められていないとの事らしいが、我家の外灯を目指して遠くからはるばる大挙で押し寄せて来ているわけではないと思うので、我家の敷地内の何かしらの植物を食べている可能性が強いと推測したい。

このクロシタキヨトウの生息分布は、国内は、北海道から対馬含む九州まで。海外の生息分布は、千島列島のユジノ・クリリスクからの報告が上がっているようである。明らかに北方系の匂いを感じる蛾である。

以下に、何枚かクロシタキヨトウの写真をアップしておく。

もう一枚。