タイコウチ

本日、我が家の周りに生息する昆虫として、紹介したいのは、タイコウチ(太鼓打…英名 Water Scorpion )。

タイコウチの名前の所以は、この昆虫を陸上の平らな所とかに置いた時に、逃げようとして、大きな前脚を動かす時の動かし方が、太鼓を打ってるみたいに見える所から、来ているらしい。私は、まだ見たことないので、らしいという表現にしておく。

今回、このタイコウチという昆虫を調べて分かった興味深かった事に、タイコウチは、カメムシの仲間だという事がある。日本では、タガメに次ぐ2番目に大きなカメムシ類になるようである。

因みに、この昆虫が、水生昆虫であり、主に水中で暮らしている生物だという事を知らない人達も居るのであろうか?皆、知ってるであろうとの前提で、このタイコウチの習性の説明は割愛する事にする。

写真は、昨年の8月に近所の小川で見つけたタイコウチを写したものである。

ハグロトンボ

昨日の夕方、近くの川にカワトンボの幼虫を見つける目的で、散歩がてら、子供と出かけた。

川岸の草の根元を、網でガサガサするが思いの外、カワトンボの幼虫が捕まらない。少し前までは、水際に沈んだ草の根元には、ウザるほど居たんだけど…

もう、既にトンボになちゃったのかな〜とも思い、周囲を散策してると、1匹だけ目に付いた。

ハグロトンボのオス。メスには、この写真の個体のような身体の青緑の光沢感が無いらしい。オスは、縄張りを持つらしく、この写真のように、草に止まり、ここは自分の領域・領空だと誇示しているとのことである。

続いては、幼虫の写真。幼虫の方は、1年から2年間、水中の草の根元等にしがみ付いて生活してるらしい。写真の尻尾の方に見える二股に分かれた物は、尾鰓とい器官で、水中の酸素を取り込む補助器官の役目を果たしているとのことである。写真の2匹とも、二股にしか分かれていないが、一本は欠損してしまったのであろう。そして、尾鰓は、欠損してしまっても、幼虫の水中での呼吸には支障は無いとのことである。

下の写真は、尾鰓が3本健在な幼虫の写真。

マダラコウラナメクジ

この写真を撮ったのは、昨年の秋。メディアのデータでは、昨年の9月28日となっている。

それまでの知識から、この巨大なナメクジが、マダラコウラナメクジという種である事は、直ぐに結びついた。

遭遇は、2度目で、1回目は、今から10年ほど前に、やはり同じく茨城県つくば市のとある国の施設内の林の中だった。その時の印象も、茨城の平野部にも変わった種類の大きなナメクジ(ヤマナメクジ)が居るんだね、誰かが放したのかなというものだった。

それから、程無くして、当時、まだ保育園だった息子と、茨城県坂東市に在る自然史博物館を訪れた時に、2006年に国内で初めて茨城県土浦市で見つかった外来種のマダラコウラナメクジの情報求むの展示を見て、その少し前に目撃した大きなナメクジは、マダラコウラナメクジだった可能性が大きなと思った次第である。残念ながら、当時のその大きなナメクジを撮った写真は無いので、その時に私が見たものは、大きなヤマナメクジだった可能性も有るが、ヤマナメクジは、九州北部に住んでいた時に、よく目撃していたので、それとは何か違う印象を持っていたのは覚えている。

さて、今回のマダラコウラナメクジとの遭遇は、やはり、茨城県つくば市中北部の大きなホームセンターの駐車場だった。1時間ほど駐車場に停めた車中で休憩した後、トイレを借りようと歩き始めた時に、まだまだ陽射しの強かった9月の終わりの熱いアスファルトの上に、コイツが居た。

そこで、興味深かったのは、このナメクジの這った跡が、近くの植え込みとかから続いているのでは無く、突然広大な駐車場の真ん中から始まってる事だった。そして、その始まってる場所には、少し前まで、農業関係と思われる軽トラが停まっていたのをはっきり記憶していた。

同時に、はぁ〜、こうやってナメクジって、自力では無く、長距離を移動出来てしまうんだとの現場を見た感じだった。私の推理では、軽トラのホイールとかに入っていたこのナメクジが、ある程度車が停まった際に、這い出してきたのかとの推理だった。

その時の巨大ナメクジの写真は、撮ってある。それが、下の一枚。

この大きなナメクジが、全国に拡大しつつあるとの記事も目にする事が有る。今後の拡がりに注視しよう。

この記事を書いている2019年6月現在、このマダラコウラナメクジは、環境省の定める特定外来生物法の特定外来生物や要注意外来生物(2015年3月からは、こうした外来生物を、一括りに生態系被害防止外来種と呼ぶようになっている)には指定されていない。ゆえに、法的観点からは、この生物を飼育・保管・運搬・輸入・販売・譲渡・野外に放つ行為をしても、罰則は無い。

2006年に、茨城県土浦市で発見されてから、かれこれ13年。環境省は、この生物に関して、殆ど紹介言及してきてない。日本での生息初確認から13年、お役所は、まだ日本の環境に与える影響と広がりを、慎重に調査している段階なのかな。だかと言って、ボーッとしてては、後の祭り。お役所に頼り、指示を待つだけで無く、市民の一人一人が、環境というものに意識を持ち、この生物が身近な環境にどういう影響を与えているかを冷静に分析していける知識と能力を身に付ける事が必要なのでは無いかな。

これからの将来のバランスのとれた良い環境を作り上げていくのは、市民一人一人の正しい知識(教育される事や自ら学ぶこと)と、市民一人一人の行動力と信じ、今回の投稿を締め括る。

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2021年7月17日追記

近隣の色々な環境で、色々な種類のナメクジに出会うが、マダラコウラナメクジには、案外出会わないものである。

しかし、昨年の今頃、我が家から車で10分ぐらいの里山で、明らかにマダラコウラナメクジが繁殖しているエリアを発見した。マダラコウラナメクジが繁殖していると思ったのは、大人の親指程度の子供のマダラコウラナメクジが、複数居たからである。障害物を退ければ居るみたいな感じであった。残念ながら、マダラコウラナメクジにしては小さいそのナメクジ達の写真を撮り損ねていた。

そこで、今年は、調査を兼ねて、夕方に近所を通りかかった際に、2回ほど、ほんの数分だが、障害物を退けてみるのだが、昨年とは違って見つけられないでいた。

3度目の正直、本日の炎天下の中、少し時間の余裕を持って、その場所の生き物を観察していた。幾つかの障害物を退けるのだが、不発。モグラのつがいに癒されたぐらいで、後は、トンボの写真なんかを撮りながら楽しんでいた。

すると、少し先にジャガイモとサツマイモが捨てられているのが目に留まった。一応、チェックしてみるかと近づくと、1匹だけマダラコウラナメクジが一心不乱に食事中であった。

それほど大きくない気がしたので、芋から引っ張り出してみようと、頭が有りそうな位置を予測して、近くにあった小枝で芋を切り開くと、8センチぐらいのズングリした塊がお目見えした。因みに、腹側は、全くの無紋様だった。

ただ、想像以上に逃げ足が速く、一瞬で枯れ枝の中へと消えていった。伸びると、随分長くなるなと感じたが、15センチ以上に伸びた印象である。

前もそうだったが、このナメクジは、ネバネバが目立つ気がする。

さて、本日の収穫……マダラコウラナメクジは、芋で呼べば良いのかと学んだ。この方法は、調査にも駆除にも使えるなと思った。

それにしても芋の齧られ方が深い。一つ落ちていたジャガイモなんかは、外の皮だけで中身は無かったのも転がっていた。これだと、野菜農家には、嫌がられる運命が待っているな。