ウシガエル

私が初めて、ウシガエルなるものの存在を知ったのは、千葉市に住んでいた小学生時代、場所は、当時からとても交通量の多かった国道14号線の上り線と下り線の間にあった緩衝地帯とも言える草地の中にある汚い水路だった。まさに、ウジャウジャいた。当時は、ウシガエルという名前の他に、食用ガエルという名前でも呼ばれていた。

ある日、仲の良い友達が、ビニールの水泳バックに、その場所で捕まえたウシガエルのオタマジャクシを200匹ぐらい詰めて持ち帰ったものを、重そうに抱えて家に入ろうとしている現場に遭遇した事が有った。子供心に、これはやり過ぎでしょうと思ったが、千葉の街中育ちで、自然の生き物を比較的珍しく感じていた私達の心理を思えば、全く分からなくもない行動でもあったと言ってあげたいところだが……

さて、こんなそんなのウシガエルは、殆どの人が知っているのではと思うが、元々は外来種で、ちょうど100年ほど前の1918年に、東京帝国大学の教授が、アメリカ合衆国より研究用に移入した数十匹が最初の移入との事である。

その後、1950年代〜1970年ぐらいにかけては、実際に食用目的で、かなり輸出が行われていた様である。そして、それに伴う生産が各地で行われて居たんだと思う。そして、そうした養殖施設から逃げ出した個体が、全国へと広がって行ったんだと思う。

ちなみに、このウシガエルは、私は、子供の時に、一度食べた記憶がある。千葉の郊外の多分、今の市原市辺りの何処かで、メニューに雀の焼鳥など下手物ばかりが載っていたとある居酒屋みたいな店で食べた思い出がある。脚の唐揚げを食べる訳だが、普通に鶏の唐揚げみたいに美味しかった記憶がある。

さてさて、このウシガエルも、他の生物を選ばず捕食する悪食ぶりと大きく育った個体に対する天敵があまり居ない事からの繁殖のスピードアップへの懸念から、2005年に環境省は、特定外来生物に指定していた。2015年(2017年施工)に、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法へと名前が変わってからは、生態系被害防止外来種のうちの重点対策外来種に指定されている。また、別の組織である日本生態学会の選ぶ日本の侵略的外来種ワースト100にも選ばれている。このウシガエルの定着問題は、海外でも問題視されており、国際自然保護連合が、世界の侵略的外来種ワースト100にも選んでいる。

文が長くなったので、1年ほど前の冬に、近所の水路で捕まえたウシガエルの写真を下にアップしておく。

後半は、少し、ウシガエルに対する個人的な印象や感想を述べておくことにする。

大食感で悪食というが、夜行性という事も有り、その現場を目にする機会が、これまで私には無かった気がする。強いて思い出すなら、池や沼で、魚釣りをしている時に、浮きに飛び付き咥えて、浮きが食べられてしまう事が1回か2回あったぐらいである。

後は、小さい時に見たウシガエル達は、背面が緑がかったものが多かった印象があるが、その後、これまでフィールドで出会って来たウシガエル達は、背面は黒褐色のものが、ほぼ全てだった記憶がある。この、答えは、今回ウシガエルを調べていて知った事だが、ウシガエルの雄は、背面が緑ががっていて、雌は、黒褐色との事である。この辺の、真相や、詳細も、今後、意識的に、調べていきたい。

さて、最後に、夜になると、ウシガエルの鳴き声(鳴くのは雄だと思う)聞こえてきませんか?我家にも、夜になると、遠くからウシガエルの鳴き声が聞こえて来る。引こっして来てからなので、もうかれこれ、6年ぐらい聞こえてきている事になる。

管理が難しい大きな沼や池が無い地域なら、人間が、その気になれば、ウシガエルは、比較的簡単に駆除して撲滅出来る種の様な気がする。理由は、大量に卵を産める大きな個体が、音や動きで発見しやすいのと、鳴き声から、少なくともオスの居場所は突き止める事が出来るからである。

ただ、まだまだ、殆どの市民や国民が、生態系等に係る被害防止に関する法律の存在や、その法律で重点対策外来種に、ウシガエルが指定されている事を知らずに、法律だけが、ひっそりと年齢を重ねているのが、現状なのかな。

重点対策の意味を、市民や国民が、もう一度考え、そして、駆除に当たっては、先ずは行政が動き出さなければならない(個人が積極的に駆除に乗り出す事とは法律には明記されていない)のだが、殆どの行政は、知識も無ければ、何も動けて無いのが現状なのではと思う。

ヒトツモンミミズ

我家の庭の定番ミミズ。結構、平均サイズ大きめで、激しい動きをするミミズ。大きいものは、20センチを超えるものがよく捕まるし、短めの個体も、太さは結構有るものが多い。

ミミズの事を、調べていて分かったことに、ミミズには、大雑把に、表層種、浅層種、深層種の3種類が存在するらしい。

このヒトツモンミミズは、そのうちの表層種に該当するミミズ。確かに土を掘ったりせずとも、刈り草を退けたり、溜まった落ち葉を退けただけで、直ぐに見つけることが出来るミミズである。

うなぎ釣りに出かける前に捕まえる我家定番のミミズである。が、しかし、9月半ば頃になると、釣りに出かける前に見つけようと思っても、めっきり見つけることが出来なくなってしまう。

この理由は、このミミズの寿命が、そんなもんなで、短命なんだと思う。

クビワシャチホコ 幼虫 成虫

少し前に、庭のモミジの木に付いているのを発見。おそらく、クビワシャチホコの幼虫と思われる。もし、違ったとしても、殆ど知名度のないシャチホコ蛾の一種である事は間違い無く、種が大きく外れることは無いと思う。

クビワシャチホコの好む食草樹は、カエデ類との事である。

写真のクビワシャチホコと思われる幼虫の横のラインが、赤いのと黄色いのと、2匹写っているが、現段階では個体差なのかなと思うと答えておくことにする。


2019年9月16日

本当にクビワシャチホコの幼虫なのか、少し自信が無くなる自分が居る事を認める。

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2020年4月22日追記

暫く紛失中であった安田守さん著のイモムシハンドブックなる本が出て来て、これがクビワシャチホコかという写真を見て、クビワシャチホコがどんなものか分かった。

結果、私が自宅で見つけて写真に撮っていたものが、まさにそのものであった。

シャチホコガらしく鎌首を持ち上げている。

上の最初の写真の幼虫が大きく育つと、下のクビワシャチホコになるのか自信はないが、もし、今年も庭のモミジの木に見つけたら、余裕があれば、育ててみようと思う。

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2020年9月24日追記

過去の写真を整理していて、我家の外灯下で撮ったクビワシャチホコの成虫の写真が数枚見つかったので、成虫の写真の投稿をしてみる。

我家の外灯下に来る蛾としてはかなり大きい方で前翅長で4センチはある。

うちに沢山植っているモミジが好きなのか、今年になって家の外灯下に集まる昆虫達を観察するようになってからは、3週期ぐらいは回っている気がする。

最後に少し違う角度からの写真をアップしてみる。