ベッコウハゴロモ

数日前の我が家の庭の清掃中に見つける。実は、更に数日前にも、フィールドでも同じ昆虫を見つけていた。

姿・形から蛾の仲間と思い検索していたが、ヒットせず、ここに来てウンカの仲間を調べている時に、一覧の中に、同じ姿形のものを見出すことができた。

名前は、ベッコウハゴロモ。カメムシ目、ハゴロモ科。要は、セミなんかと少し同じ系統の昆虫と分かる。言われてみると、頭部がセミみたいな形をしている気がする。

大きさは、葉との比較で分かるかもしれないが、決して凄い小さいというわけではなく、2センチぐらいはある。

幼虫・成虫共に、植物に付き、吸汁して生きてるようである。好んで付くのは、ミカンの木やウツギやクズ等と書いてあったが、我が家で誕生しているベッコウハゴロモの食糧源になっているのは、葛(クズ)であろう。

さて、昆虫の名前に触れる時に、大概は、昆虫の持つイメージと名前が簡単に結び付くことが殆どである。ただ、このベッコウハゴロモのベッコウ(海亀の硬い甲羅を研磨・細工したもの)のところが、この昆虫のイメージのどこを表現しているのか分からないのである。ハゴロモの方は、おそらく、幼虫時の綿毛を備えた独特な姿から来ているものと思われるが……

ところで、この年齢になって、ハゴロモ科なる科が昆虫の世界に存在する事を知ったが、大抵の人は、ハゴロモ科なる言葉や、こうした小昆虫に関心を持つ事なく、その生涯を終えるのかなと思う。

知らない世界に新たな知識が増えたことに、ささやかな喜びを感じる。

シロテンハナムグリ

少し前に、近所の小学校の渡り廊下で、シロテンハナムグリと思われる死んだ個体を発見していたのだが、その時写した写真は、脚などが欠けていて、ブログに投稿するには、どうも少し不完全に感じるものだった。そんな折、最近、隣の市町村で、生体を捕まえ写真に収めたので、そちらの写真を使い、簡単にシロテンハナムグリの特徴を紹介したいと思う。

先ず、とても間違い易い仲間に、シロホシハナムグリという種が居るらしいのだが、一見、素人には違いは分からないらしい。ネット上にも、シロテンハナムグリとシロホシハナムグリの見分け方として、幾つもの記事が上がっていたが、それらを少し紹介すると……

*頭部の前の所が少し凹んで見えるのがシロテンハナムグリとの事である。この写真の個体も、凹んで見える。一方のシロホシハナムグリの方は、頭部の先端がフラットに見えるようである。

*シロテンハナムグリの方が、シロホシハナムグリより脚が長い。この写真では、分からない。

他にも色々有ったのだが、どれも投稿者の主観に基づいていたり、結構紛らわしい相違点と感じたので割愛する事にしたが、基本的に、シロテンハナムグリの方が、シロホシハナムグリより緑がかっていて金属光沢が強く、シロホシハナムグリの方がズングリとした印象なら、若干、シロテンハナムグリの方が、長細い印象に見えるとかがある。今後、シロホシハナムグリも見つける事が出来、観察するチャンスに恵まれたなら、自分なりに、2種の相違点を捜してみたいと思う。

さて、このシロテンハナムグリの習性として、勿論、花にも吸蜜に訪れるが、カナブンのように樹液にも集まるようである。また、このカナブン始めハナムグリ亜科の昆虫は、固い上翅を開かなくても、少しズラすだけで、飛べるようである。その状態を写せた写真が下の一枚。

最後に今回見つけたシロテンハナムグリは飛翔行動から地面に着陸した後、落ち葉の中に潜り込んで行こうとしていたが、普段そういう所に隠れているのかなとも想像した。落ち葉に潜る瞬間を捉えた写真が以下の一枚。

このシロテンハナムグリとの踏み込んだ出会いにより、今度はシロホシハナムグリにも早く出会いたいという気持ちが当然芽生え始めたのは言うまでもない。

ヤマナメクジ

昨日、仕事から帰宅後、カブトムシでも取りに行こうよと子供達を誘うと、二人とも即答で「行く」と答えて、長袖長ズボンに着替え始めた。

向かう先は、隣町の整備された雑木林。この日は、先客が帰った後だったのか、思いの外、カブトムシや子供の喜びそうなクワガタムシは採れない。

ただ、個人的には、色々と面白い生物に遭遇する事が出来た。そのうちの一つがこれ。

体長15センチ超えのヤマナメクジである。ヤマナメクジに出会うのは初めてではなく、子供の頃に九州の北部に住んでいた時に、山で遊ぶ時にかなり遭遇できたナメクジである。当時は、背中のツブツブが、蟻がたかっているのかと思って、じっと目を凝らして観察したものだった。昨日発見した個体は、ツブツブの隆起が目立たなかった気がする。

さて、関東での生活も、約30年。ヤマナメクジとの遭遇は、九州の時以来、久しぶりだった。もし、このヤマナメクジを、誰かが人為的に放したものでなければ、現在、私が住む地域にもヤマナメクジが生息しているという証拠になる。

因みに、このヤマナメクジを発見した場所は、私が住む市の境界線から1キロぐらい外の他の自治体の領域で見つけたものだが、動物や昆虫に、人間が決めた境界線など関係無いし、殆ど同じような環境下での発見なので、私が暮らす地区で見つけた生き物として紹介させてもらった。

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2020年4月12日追記

本日午前中、近所の里山で見つけて、写真に収めていた。

最初は、何だろうと思ったが、ヤマナメクジの幼体だと思う。大きさは、7センチぐらいだった。気になったのは、尻尾の方に糞みたいのが付いているが、ナメクジの肛門って、そんな場所にあったのかという事である。