クロコノマチョウ(つくば市中部)

少し前に、よく仕事で入る敷地内の雑木林を散歩している際に、まさに足元から大きめの蝶が飛び立った事があった。

「よしっ、写真に撮ろう!」と思い、追いかけ始めたのだが、この蝶が着陸した地点を目視していても、いざ慎重にその場所へ歩み寄ってしゃがんで見回してみても、その蝶を見つけ出す事が出来ない。枯葉への擬態が功をそうしている。そして、「何処?」みたいに、激しく探すと、また飛び立ち、10メートル先ぐらいに着陸する。この繰り返しを、根気よく5、6回やった後に、やっと写真に収まってくれた。

クロコノマチョウというらしい。結構大きめの蝶。

この蝶を追いかけていて気が付いたのは、静止した際に、意地でも翅を開いて止まらないタイプ。ゆえに、この蝶の翅の表の紋様は確認出来なかった。ただ、ネット上で他の人の写真を見る限り地味目な気がする。

この蝶も、本来の生息地は暖かい地域であり、年々少しづつ日本列島を北上している蝶である。

クロコノマチョウのコノマのところは、漢字で書くと木の間となり、この蝶の習性を表している。少し薄暗い雑木林に暮らしている蝶である。

幼虫の食草は、ススキ、ジュヅダマ、ヨシ等との事である。