フシキキシタバ 成虫 Catocala separans Leech, [1889]

先週末の猛暑の晩に、近所の雑木林を散策しに行った時に、写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長22ミリぐらいであったであろうか。

オレンジの下翅が見えているので、その色合いから、ヤガ科シタバガ亜科のキシタバであろうとの推測は付いたが、いざ投稿しようとの段階で、キシタバが何種類もいる事実を知ることになった。そして、上の写真の個体が、何キシタバか分からないでいたのである。

しかし、とうとう、フシキキシタバという種だと突き止めた。フシキという単語は、フシキアツバのように他の蛾にも使われているが、イマイチ、“フシキ“の正確な意味合いを掴めていない自分が居る。伏木?縁黄?不思議?……何だろう?

幼虫の食草は、ブナ科クヌギ類のようである。まさに、クヌギだらけの森に沢山いたのが頷ける。

国内の生息分布は、本州以南……九州の近接する島まで。海外は、ネットで見た情報をそのまま書くなら、中国東部やロシア南東部に朝鮮半島に生息している模様。

ただ、分かったのは、この下翅がオレンジ色のシタバガ亜科(Catocala)の仲間は、ヨーロッパ大陸と北米大陸に非常に濃く生息している事を知った。逆にアジアの分布は、弱い方だと感じた。

最後に、このフシキキシタバは、少し前まで結構減っている蛾と捉えられていたらしく、各都道府県が独自に定めるレッドデータでは、絶滅危惧II類に指定しているのが、滋賀県。準絶滅危惧種に指定しているのが、栃木県、富山県、兵庫県、広島県、長崎県の6県である。

シラフクチバ 成虫 Sypnoides picta (Butler, 1877)

最近、近隣でこの蛾を見かけて写真に撮っていた。

大きさは、ちょっと大きめで、前翅長23ミリぐらいはある。

調べたところ、ヤガ科シタバガ亜科のシラフクチバではないであろうかと思った。

幼虫の食草は、バラ科ノイバラやブナ科の樹木のようである。この蛾がいた回りに、ブナ科の樹木は普通にあるが、ノイバラも結構見かけるエリアでもある。

分布域は、国内では、北海道から九州まで。海外の分布は、ちょっと分からなかった。

キマダラアツバ 成虫 Lophomilia polybapta (Butler, 1879)

昨晩に引き続き、今晩も、蛾を始めとした昆虫達が、我家の外灯下に殆ど現れない日である。ただ、この傾向は、我家の外灯下だけでなく、昼間にチェックする他の場所も同傾向にある。きっと、気温が低いせいと思いたいのだが……。

そんな中でも、先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長10ミリちょっと。

腹部を持ち上げて止まる姿が特徴的だが、種名は、キマダラアツバ。

幼虫の食草は、ブナ科のクヌギやコナラやクリ等との事である。

海外での生息状況の情報は、殆ど無かった感じである。韓国にはいる模様。国内は、関東地方南部が北限のようである。