ナシグンバイ Stephanitis nashi (Esaki & Takeya, 1931)

先ほど、我家の外灯下に来ていたグンバイの一種である。

大きさは、体長3ミリぐらいといったところであろうか。

種名は、ナシグンバイ。

バラ科の樹木を吸汁するグンバイである。果樹園とかでは、害虫として要マークされている昆虫である。

生息分布の方は、国内は、本州、四国、九州。海外は、韓国と中国の一部から生息報告が上がっているようである。

プラタナスグンバイ

このとても小さなグンバイムシとの遭遇までの経緯を簡単に説明すると、先ず最初に似たような形のアワダチソウグンバイとのフィールドでの出会いが先にある。

このアワダチソウグンバイの事を調べていた際に、とても似た雰囲気のプラタナスグンバイという種も存在する事を偶然知ったのであった。そして、仕事場の近くにプラタナスが植っているのを思い出し、当時、直ぐに見に行ってみたのだが、案の定、葉の裏に見つける事ができた。

今の時期、プラタナスの葉は全て落葉していることもあり、もしかして簡単にバリバリと剥がれる幹肌の隙間に潜り込んで越冬してないだろうかの予測とともに少し剥がして見たところ、やはり居た。ただ、全く動く気配はない。

このプラタナスグンバイも、アワダチソウグンバイ同様に北米原産の外来昆虫であり、日本での初確認は、2001年の名古屋との事である。それから、かれこれ20年、私の暮らす茨城県南部にも確実に生息している。ただ、そもそも飛べるのかも分からないこんな小さな昆虫が、どうやって拡がって行くんだろうと、とても不思議に思えた。しかも、このプラタナスの小並木から一番近いプラタナスの他の並木群は、差し当たって思いつかない。このプラタナスグンバイが、どのように遠く離れた他の場所のプラタナスに移動して行けるのか不思議でたまらない。

ところで、このプラタナスグンバイ……ネット上では、プラタナスの害虫としての投稿が殆どであった。

目下、冬場でプラタナスの葉が落葉してしまい、プラタナスグンバイの影響により葉がどのようになっていたかを確認出来ないが、葉が凄く変色してしまったりまではなっていなかった気がする。むしろ、それほどプラタナスグンバイの吸汁の痕が出てないなと感じたような記憶がある。

暖かくなって葉が出たら、しっかり再度確認してみようと思う。

アワダチソウグンバイ  (つくば市南部)

昨日、お昼休憩に選んだ場所の近く(小川沿いの畦道)で発見。というか、無数に居た。

この虫が、アワダチソウグンバイという事は知っていたが、この付近一画のセイタカアワダチソウ群には、かなりの数が発生していた。大きさは、2ミリちょとぐらい。今回は、胸ポケットから定規を出して測った。

さてさて、このアワダチソウグンバイとの出会いで、改めてネットで知識を得てみて知った事に、この小さなグンバイムシの仲間は、北米原産の外来種で初確認は1999年か2000年に兵庫県においてという事であった。

この写真の葉(セイタカアワダチソウ)も、食害で穴が空いているのが見て取れるが、このアワダチソウグンバイの仕業と思いたい。

一応、ここ20年ぐらいの新しい外来種という事で、正確な知識が整理されていないのではと、余計なお節介心で思ったので、主観で私が感じた事を書いていくと、

✳️葉の表側で目に付いた。一般論で葉の裏にはもっと沢山隠れていたのであろうか?今度見てみようと思う。

✳️こうした小さな虫は、葉裏から吸汁する形で葉を黄変や白変させたりするのをよく目にするが、私の写真には、明らかに穴が開くほどの食痕が写っている。

✳️近づいても逃げる気配が無い。

✳️ヨモギやアレチノゲシ等近くの他の植物の葉の上にも、セイタカアワダチソウ程ではないにせよ、見られた。こちらは、またその場所で休憩した時にでも、セイタカアワダチソウ以外にもアワダチソウグンバイの仕業と思える食痕があるか確認してみようと思う。

✳️昨年の11月にも同じ場所は訪れているが、満開に花を咲かせるセイタカアワダチソウの群落に、このアワダチソウグンバイは見つける事は無かった。

以上。

因みに、アワダチソウグンバイなるちょっと不思議な形をした小昆虫を知っていた理由は、昨年、プラタナスの大木の葉の裏にいる似たような形のグンバイムシの仲間を、ネット上で調べている時に、ヒットしてきたからである。

近々、プラタナスグンバイの投稿もしてみようと思う。