アカスジキンカメムシ Poecilocoris lewisi (Distant, 1883)

最近、このカメムシの写真を撮っていた。

大きさは、体長18ミリぐらいあったと思う。カメムシだと大きい部類だと思う。

名前は、アカスジキンカメムシ。他に、身近で大きいカメムシだと、キマダラカメムシクサギカメムシがいるかもしれない。

このカメムシに出会うのは初めてではなく、年に数回出会うが、いつも噂ほどグッと来ないなという印象であった。

でも、本日であった個体は、素直に大きくて綺麗だと感じた。

明るいところに連れ出して一緒に撮った写真を見ると、宝石に例えられるのが、なんとなく分かる気がした。

このカメムシの生息地は、東アジアとの事である。東アジア……使えるフレーズだと思った。

アカスジキンカメムシ 幼虫  成虫 

昨日、仕事の合間に、ふと気紛れに、地面上にある石やコンクリート片や木板をひっくり返した時に、コンクリート片の下にへばり付いていた。

直ぐに、カメムシの幼虫である事は分かったが、サイズが大きい。写真だと掴みにくいと思うが、1円玉ぐらいはゆうにある。

発見場所で、巨大なカメムシと言えば、キマダラカメムシが思い付くが、キマダラカメムシの幼虫の姿をネット上で調べたら、明らかに違う。

そこで、何だろうと調べていたところ、このアカスジキンカメムシの幼虫に行き着いた。写真の個体は、大きさや紋様から終齢幼虫であると思われる。

さて、このカメムシの幼虫は、同じ場所というか同じ国の施設内で過去にも見た事はあるのだが、未だかつて、この施設に10数年出入りしているが、成虫の姿は見た記憶が無い。歩く宝石と紹介している記事にも出会ったぐらいなので、是非とも成虫の美しい姿も見てみたいと思う。

幼虫は見かけても、成虫は見かけない理由は、個体数もあるのだろうが、成虫の行動範囲も関係しているのではと勝手に思ってる。木(広葉樹)の高い所で、木の幹に口を差込み樹液を吸汁しているとか……。

また、幼虫が吸汁するのは、スギやヒノキの球果ということだが、私の知る限り、この大きな施設内に杉と檜は殆ど無い気がする。もしくは、発見場所から数百メートル離れた別の敷地や端っこの方にはあるのかもしれない。

ただ、ヒノキの親戚分のサワラの木は、至る所に生えている。サワラが、幼虫の食糧源になっているのは、間違い無いのではと思う。同時に、同じ施設内で、幼虫が同じような生態を持つツヤアオカメムシも見つけた事がある。両者の発見場所の距離は、150メートルぐらい。なにか棲み分けをしているのであろうか?

最後に、このアカスジキンカメムシが出す匂いは、悪臭とまではいかないのではとの記事も読んだ。アカスジキンカメムシの匂いは未体験だが、ツヤアオカメムシの匂いは体験済みである。こちらのツヤアオカメムシの出す匂いも、悪臭とは私は感じなかった。その様子は、私のツヤアオカメムシのページで詳しく紹介しているので、良かったら、そちらも読んでみてください。

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2020年3月8日追記

カメムシのアルバムなる古いカメムシの写真が収められたフォルダを見ていたら、このアカスジキンカメムシのもっと若齢時の幼虫と思われる写真を見つけた。


最初の頃は、色彩に赤味も入っている。2齢幼虫か?撮影年月日は、昨年9月6日。

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2020年6月5日 追記

昨日、近隣の雑木林で、とうとうアカスジキンカメムシの成虫を目にした。

様々なロケーションで幼虫は目にしていたが、成虫にあったのはこれが初めてであった。

よく宝石に例えられているが、全体的な印象に輝きは、それほど残らない。ただ、アカスジを意味するピンク色の部位は、自然界に存在するカラーの中では、かなりのショッキング・ピンクなのではないであろうか。

その場で定規で測ったところ、体長は17ミリといったところ。

カメムシ臭は、無臭。(この時だけの可能性もあるが……)