オオトビサシガメ 成虫 Isyndus obscurus (Dallas, 1850)

数日前に、家の近所で見かけた。

何というカメムシだったかなと現場で思いを巡らしたが、頭部の尖り方と細く長い脚から、サシガメの仲間っぽいなとは気が付けた。後は、自宅に帰ってから正式な種名を確認して、続いて投稿済みの種かの確認である。

先ずは、種名は、オオトビサシガメであろうと思う。この個体の第一印象は、大きいなというものであったが、触角を入れない体長で20ミリ強はあった。オオトビサシガメという種名が頷ける。

そして、既に投稿済みの種であったかどうかであるが、3年前の7月26日に既に投稿済みの種であった。しかし,その時には、体長14ミリぐらいの幼体の投稿であったので、今回は、成体の投稿ということで、改めて、このオオトビサシガメについて、少し書いてみようと思う。

このサシガメは、成体越冬する種であるので、今回,春も始まったばかりのこの季節に見かけることが出来たのも、冬眠(?)から目覚めたばかりの個体ということで不思議ではない。ところで、このオオトビサシガメより更に少し大きめで同じような越冬習性を持っているサシガメと言えば、ヨコヅナサシガメであろうか。

さて、このオオトビサシガメの生息分布は、国内は、本州以南……九州まで。海外は朝鮮半島、台湾,中国大陸東岸から少し内陸にかけてという辺りであろうか。

オオトビサシガメ? 幼体 Isyndus obscurus (Dallas, 1850)

最近、近隣で、この細長いカメムシというか、おそらくサシガメの幼体に出会い、写真に撮っていた。

体長12ミリぐらいだったと思う。

翅がないことから幼体であろうと推測したが、結構長い手脚も相まって、幼体にしては大きいなと感じる。

特徴としては、爪が一本なのと、触角の先の方が黒とオレンジのまだらになっているところであろうか。これらに、手脚の長さを含めた全体的な印象と合わせて眺めた時に、オオトビサシガメの幼体として紹介されている画像と一致して来るのである。

ところで、日本のサシガメの中では大きくなるらしいオオトビサシガメの成体を、まだ私は見たことがない。そして、興味深いのは、このオオトビサシガメが、クサギカメムシを餌によくしているという情報である。オオトビサシガメもクサギカメムシも、どちらも越冬すると思われるが、クサギカメムシの越冬場所に合わせて、オオトビサシガメも越冬していると思われる習性の報告も目にした。

確かに、今回、初めてこのオオトビサシガメと思しき昆虫を見かけた場所は、時期によってはクサギカメムシとツマキヘリカメムシが、大量に集中して集まってくる場所ではある。

最後に、このオオトビサシガメの生息分布は、国内は、本州以南……九州までとのことである。海外の生息分布は、韓国、台湾、その近辺の中国といったところであろうか。

本種が属するオオトビサシガメ属には、国内では本種一種しか属していないとのことである。

ヨコヅナサシガメ 脱皮直後

最近、巨大な赤いサシガメを目撃して、一瞬何だろうと考えてしまった。

ただ、傍には普通の黒いヨコヅナサシガメが付き添っている事から、赤いのもヨコヅナサシガメなのかなとは感じていた。ただ、大きさは、赤い方は、サシガメとしては半端なく大きく、黒い通常サイズのヨコヅナサシガメより全然大きく見える。

まさに、ヨコヅナサシガメの女王みたいなイメージである。

体長で2センチは超えそうな大きさである。

写真には写ってないが、木の皮にはサシガメの抜け殻みたいのが、沢山付着している。最初発見した時には、ちょうど頭のところに抜け殻を被っていて、現場では、全部、このサシガメが吸汁した後の死骸かとも思ったが、後で調べたところ、それらは、脱皮後の抜け殻であることが分かった。

それにしても、ちょっと大き過ぎるヨコヅナサシガメだと感じたが、脱皮直後で少しブヨブヨしているからと思いたい。きっと、時間の経過と共に、黒く変化する過程で、身体も引き締まるのかなと考えたい。そじゃなかったら、ヨコヅナサシガメとしても巨大過ぎる。また、どうやって、どれぐらいの時間で、体色が黒色に変わるのかも、知りたくてしょうがない。

最後に、近隣で、ヨコヅナサシガメの存在に気が付いたのは、私は昨年からである。目下、温暖化に伴い北上を続けている昆虫である。

今回、このヨコヅナサシガメがいた木は、ハリエンジュ(ニセアカシア)であったが、他に、ヨコヅナサシガメをよく見かける木は、クヌギだろうか。どちらの木にも共通しているのは、分厚く空気も含んでそうな樹皮をまとった木で、所々、樹皮と幹の間に隙間とかが生まれやすい木である。南方の昆虫であるヨコヅナサシガメ達は、冬場は、そうした天然のダウンジャケットの中に潜り込んで、冬を凌いでいるのが窺える。

もっとペラペラの樹皮の下で越冬している昆虫達も知っているので、ヨコヅナサシガメ達の寒さへの警戒感は、寒さへの弱さの現れとも深読みしたい。数10年に一度の大寒波とかで、グッと数を減らしてしまう昆虫なのかなとも思いたい。