ケウスゴモクムシ Harpalus griseus (Panzer, 1797)

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫の一つである。

大きさは、体長12ミリぐらいだったのかなぁ。

直ぐにゴモクムシの一種である事は分かったが、写真に撮ってみて初めて、毛が結構生えていることが分かった。

調べていくと、ケウスゴモクムシという種が浮上してきたが、このケウスゴモクムシの特徴として、頭楯の端に一本づつ長毛が生えているとの特徴があった。写真を見ると、確かになんか生えている気がする。この場所の毛が、近似種のヒメケウスゴモクムシの場合は、数本らしい。

ということで、上の写真の個体を、私はケウスゴモクムシと同定したのだが、果たして合っているのであろうか。

ところで、このゴモクムシの学名の登録年が古いが、このケースは、当時ヨーロッパで普通種として認識されている昆虫の場合が多いが、案の定、このケウスゴモクムシは、ほぼヨーロッパ全土で確認されているゴモクムシである。ポルトガル沖のカナリア諸島でも生息確認。他にも中央アジアの国々でも確認。そして、極東アジアでは、日本と韓国で確認されている。生息確認が上がっていない地域には生息していないという事でもないのは当たり前のことだが、大概の先進国は自国の生息生物の把握はある程度しているはずである。

そんな状況下で、このケウスゴモクムシの世界分布は、私にとっては興味深いものに感じられた。

ちなみに、国内の生息分布は、ほぼ日本全土に生息しているようである。

イツホシマメゴモクムシ Stenolophus (Egadroma) quinquepustulatus (Wiedemann, 1823)

昨晩、我家の外灯下に来ていた小さな甲虫のの一つである。

大きさは、体長6ミリぐらいだったと思う。

上翅に星(斑)があるゴミムシの仲間は多いが、写真を見ていて気が付いたことがあった。頭部が横に幅広めということである。こうなって来ると、ゴミムシの仲間でも、ゴモクムシ亜科の甲虫であろうとの予測が付いた。

そして、ゴモクムシ亜科を当たると、イツホシマメゴモクムシという種だと分かった。

イツホシは、漢字で書くと五つ星であろうことが推測でき、左右の上翅の会合部にまたがる斑らが、五つ目の星に数えられているようである。上の写真でも翅の後端の方の左右の星は小さめであるが、これが消えて三つ星の個体もいるようである。

上翅に星(小点?)紋様があるゴモクムシは、各種ゴミムシ亜科の甲虫達と違って珍しい気がするので、そういう意味でも、愛おしいゴミムシの一種に見えて来る。

そこで気になり始めたのは、この紋様は進化の過程上、どこから引き継がれて来たんだろうということである。ゴモクムシ亜科と各種ゴミムシ亜科の関係性が学びたくなって来た。

さて、このイツホシマメゴモクムシの生息分布は、国内は、北海道から沖縄含む南西諸島にまでいるようである。そして、海外が面白くて、GBIF のオープンマップを眺めると、日本領の小笠原を経て、その南方のグアム島辺りで報告が上がっているのである。あとは、オーストラリアの西部奥地である。まぁ、当たり前だが、何かしらの理由と結びつくんだとは思う。

クロゴモクムシ Harpalus niigatanus (Schauberger, 1929)

最近、我家の外灯下によく来ているゴモクムシの一種である。

大きさは、体長12ミリぐらいだったのではなかろうか。

種名は……赤っぽいけど、クロゴモクムシと紹介されることが多いクロゴモクムシかなと思う。

同じようなサイズで、似た雰囲気にウスアカクロゴモクムシという種もいるらしいが、クロゴモクムシは、側縁に毛が生えているという特徴を指摘しているサイトがあり、そちらも参考に、上の写真の個体は、クロゴモクムシだろうと同定させて頂いた。(上の写真の個体は、よく見ると側縁から疎に毛が生えているように見える。)

さて、このクロゴモクムシの分布は、国内は北海道から九州辺りまでとの事である。海外は、 GBIFのオープンデータのマップで眺めたのだが、現段階では、日本の関東甲信越の辺りからの目撃報告しかあがっていなかった。