トビモンアツバ 成虫 Hypena indicatalis Walker, 1859

最近、近隣で見かけて、写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長13ミリぐらい。

トビモンアツバという種だと思う。オオトビモンアツバという種もいるが、上の写真の個体は、トビモンアツバの方だと思う。

6月ぐらいから見かけれる蛾のようだが、10月の今の時期にいる個体は、越冬して来年の3月にも目撃されることになるのかとも思われる。

個体変異の多い蛾との事だが、秋型の上の写真のような色合いの個体達は、過去にはモンクロアツバという名で別種扱いされていたとのことである。

幼虫の食草は、イラクサ科のカラムシとのことである。カラムシが食べれるなら、同所に生えるヤブマオなんかも食べれるのではと思えてしまう。

生息分布の方は、国内は、関東地方以西……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布の方は、韓国、台湾、中国南東部で確認されている。所謂、暖かい地域の蛾であることが分かる。ただ、暖かい地域の蛾も、北関東の冬の寒さに負けずに、成虫のステージで越冬できるんだと、感心してしまっている自分がいる。

ヒロバコナガ 成虫 Leuroperna sera (Meyrick, 1889)

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長6ミリぐらいだったと思う。

前方に突き出したしっかりとした触角から、コナガであろうと思ったが、コナガ特有の背中の波打った紋様が見て取れない。

調べたところ、ヒロバコナガという別種が存在する事を知り、本種は、そのヒロバコナガと思われる。

1年中見れる蛾のようで、幼虫の食草は、アブラナ科の野菜とのことである。

この蛾の生息分布の方は、国内は、北海道から九州近海を経て、南西諸島まで。海外の生息分布の方は、オーストラリアの東岸とニュージーランドへの集中が見てとれたが、果たして、それらの地域では、どんなアブラナ科の植物を食べているのか気になるところである。

ヤマノイモコガ? 成虫 Acrolepiopsis suzukiella (Matsumura, 1931)

数日前に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、体長で5ミリぐらいだったであろうか。

小さい割に、比較的写真がしっかり撮れたこともあり、種名には辿り着けたような気がする。

外見の特徴的には、アトヒゲコガ科のヤマノイモコガではないかと思った。似ている種に、ネギコガという種もいたが、いずれにせよ、アトヒゲコガ科の3属あるうちのAcrolepiopsis 属(Gaedike, 1970)に属する蛾であることは間違いなさそうである。

幼虫は、ヤマノイモ科の植物を食べるようである。

生息分布の方は、国内は、本州、九州、四国、対馬。海外の生息分布の方は、ちょっと分からなかった。