マダラチビコメツキ

3週間ぐらい前だったと思う。1月にしては比較的暖かい日だったと記憶するが、よく散歩する近隣の田園地帯で、何か生き物でもいるかなぁ〜と、畔に置き捨てられている木の板を、ひっくり返してみたことがあった。

すると、この極小の昆虫が1匹だけ動いているのが目に入った。

真冬でも暖かい日には、昆虫が僅かながら活動しているのは目にしてていた。ただ、暖かい季節と違い、ダメ元になる事が殆どだが、この日は運が良かったのかもしれない。

ところで、この極小の甲虫を眺め返しているうちに、異常に小さい(5ミリぐらいしかない)が、コメツキムシの仲間に似ているなとは気が付いていた。

そこで、コメツキの仲間を調べ始めたものの、なかなか種には辿り着けなかったのだが、とうとうネット検索を繰り返すうちに、マダラチビコメツキという種に行き着く事が出来た。

このマダラチビコメツキなる極小のコメツキは、畑なんかでよく見られ、1年を通して見る事が出来るとの事である。確かに、1月の終わりに活動しているのを見ると、1年を通して見る事が出来るという情報は信憑性があるのかなと思った。

マツヘリカメムシ 成虫

本日、仕事中に仕事先の施設内で発見。1月とは思えないとても暖かな陽気に誘われて、越冬中の昆虫達も活動し始めたのかと感じながら、種を確かめようとしゃがみ込み観察したが、どうも見たことのないカメムシの仲間のような気がする。そして、既に亡くなられているのにも気が付いた。

その時写した写真は以下に。

このカメムシの写真を撮りながら、気になっていたのは、大きさであった。体長2センチぐらいと、この手のカメムシにしては、大きいサイズ感であった。それと、後脚脛節の鰭(ヒレ)状の膨らみも気になった。

同時に、この大きなサイズ感を手がかりに種に結びつきやすいはずとの直感が働いたが、その直感は当たった。直ぐに、マツヘリカメムシという外来種のカメムシであることが判明した。

さてさて、マツヘリカメムシを調べていて、この北米大陸原産の外来のカメムシが、日本で発見されてから、比較的間もないことを知った。2008年に東京で初確認のようである。それから13年、日本全土とまでは言わないまでも、各県に拡がりを見せているのが報告されている。

各種、紹介ページでは、マツを好むと書いてあったが、所謂マツ科のマツ亜科の樹木だけを好むのか、それともマツ科のトウヒ亜科やモミ亜科の樹木達も好むのかは、短時間ではちょっと分からなかった。

本日、このマツヘリカメムシなる外来のカメムシに出会った敷地内には、確かにアカマツが疎らに生えている。他には、ヒマラヤスギなんかも人工的に植えられている。

因みに、この敷地内には、10年以上通っているが、敷地内のアカマツの方は、毎年、少しづつ一瞬で枯れ木になって行くのは常に目にして来た気がする。ただ、7、8年前に一斉にかなりの本数が枯れてしまい、敷地内のアカマツが全滅してしまうのではと危惧した事があったが、ここ最近の枯れ具合の進行度は目立たない程に緩やかな気がする。

このマツが枯れる原因は、これまた北米からの外来のマツノザイセンチュウという線虫とマツノマダラカミキリというカミキリムシの組み合わせで引き起こると言われているが、この7、8年前のアカマツの大量枯死と、今回のマツヘリカメムシの伝播と関係してるような時代背景だが、このマツヘリカメムシは、カミキリムシではなく、カメムシなので、松を枯死させるほどの影響力は持たないのではとも思う。

ところで、知ってました?昔の近隣の景色って、アカマツなのかクロマツなのかは分からないですが、大部分は松林だった事を。明治14年作成のフランス式迅速測量図なるもので、関東一円の田園風景が緻密に計測され、利用状況も克明に描かれているのだが、それを見ると松林の多さに、ハッとさせられる。

キミャクヨトウ 成虫

昨日、仕事中に、地面に蛾らしき物体を発見。すかさず、スマホを取り出し写真に撮る。

自分が踏んづけてしまった可能性も有るが、潰れて体液が染み出してしまっている。

大きさは、似た感じの筋紋様のある定番のスジキリヨトウに比べると大きめで、前翅長で20ミリちょっとぐらいはある。

名前は、調べたら、直ぐにキミャクヨトウという種に行き着いた。

幼虫の食草は、アマチャヅルやカラスウリとのことだが、確かに100メートルぐらい離れた雑木林には、それらの植物は繁茂している。

最近、寒くなったせいで、殆ど昆虫に出会う事がなくなり、めっきり私の投稿も減ったが、久しぶりの昆虫との遭遇であった。

お決まりのルーティンをこなす日々の仕事の中で、嬉しい1日となった。