ノゲシ

春から初夏にかけて、住宅地の片隅から自然豊かな里山まで、何処でもお目にかかれる植物である。1〜2年草である。元々はヨーロッパ原産との事だが、日本の歴史が始まる前に既に人の流れとともに帰化していた有史以前帰化植物と言われている。

ただ、秋に咲いているのは珍しい方なので、今回、この時期に咲いているノゲシの投稿をしてみる。

かなり近縁種に外来種のオニノゲシがあるが、オニノゲシの方が葉が青緑色が強い感じで光沢もある感じで、葉のトゲももうちょっと痛々しい感じである。よく、葉を握ると痛いのがオニノゲシで、柔らかくて全然痛くないのがノゲシとの解説を読むが、ノゲシの全然痛くないは嘘だろうと思う時がある。トゲの意味はあり、適度にちゃんと痛い。(こうは書いてみたものの、もう一度実験したところ、やはりノゲシの葉は握りしめても痛くないレベルかなと思うに至っている。)

そして、葉の付け根と茎が接地のする場所のところに違いがあって、オニノゲシの方は上の写真のノゲシよりももっと茎をぐるっと抱く感じで付く特徴がある。

春には、このノゲシは、オニノゲシとほぼ時期を同じくして、至る所で咲いている。オニノゲシと一緒に咲いているといったシチュエーションもザラである。ハーフになってるようには見えない。

個人的には、花よりも葉や茎の占める割合が高くインパクトが大きく、花の美的魅力をノゲシには感じない。またよほどの群生でない限り、景観的な美しさも感じれない。上の写真の個体は、随分茎をひょろっと長く伸ばし花が目立つが、これは少しノゲシのイレギュラーなイメージかもしれない。

ただ、野山を散歩していると、時たま、花色が薄いクリームイエローの花を咲かせる個体や花の径が通常の1,5倍の花を咲かせる個体に出くわすことがある。

こんな時は、ノゲシの株が、私の中でググって上がる瞬間である。