ジロボウエンゴサク

こないだの日曜の夕方に、子供達と近所の里山を散策した時に見つけた。この植物は、その一画(2メートル四方)にだけ生えていた。因みに、辺りを見回すと、同じ仲間のムラサキケマンは、あちらこちらに群落を作っていた。

エンゴサクの仲間も数種類あるが、おそらく関東以西に生息地があるジロボウエンゴサクだと思われる。

ジロボウエンゴサクを漢字で書くと、次郎坊延胡索となり、次郎坊のパートは、伊勢地方の方言でこの植物の事を次郎坊と呼んでいたところから来ている。因みに、その地域での太郎坊はスミレだったとのことである。一方、延胡索のパートは、中国でのこのキケマン属の植物の総称の延胡索から来ているらしい。

この植物も、アルカロイドを含む有毒植物のひとつであり、昔は薬用に用いられていたみたいである。もちろん、多用は毒となる。

ムラサキケマンとキケマン以外は、エンゴサクの仲間は多年草とことであるが、夏前には地上部は枯れて、土中の根茎の姿で生存するらしい。

たまたま、花が咲いているグッドタイミングに、このジロボウエンゴサクが目に付く場所を通ることが出来たことは幸運だったのかもしれない。