コナスビ Lysimachia japonica var. japonica

前々から庭の草むしり中に気になる植物ではあったが、黄色い花が咲いてる株に出会った。

黄色い小花?予想外だったので、ちょっと興味惹かれ、真剣に調べてみた。

名前は、オカノトラノオ目サクラソウ科のコナスビと分かった。多年草との事である。

自分的には、あんまり見かけない植物であるが、ごくたまに見かける植物といったところであろうか。

ヌマトラノオ

こないだの週末に、近所の田んぼ脇を歩いているときに、この植物が目に入ってきた。

直ぐに、これが、ヌマトラノオという植物だろうとの予測は付いたが、ちゃんと調べたところ、実際に、ヌマトラノオであった。

さて、この植物がヌマトラノオと直ぐに分かるのには理由があって、既に過去に、同じような田んぼ周りの、もうちょっと乾いた場所に生えるオカトラノオという近縁種の投稿をしているのだが、その際に、ヌマトラノオというもっと湿地好みの種がいる事を学んでいたからである。

ただ、まさにこんなに田んぼの水の中に生育できるとは予想していなかった。ヌマトラノオとオカトラノオの違いを他にも述べると、先ずは葉の形が違う。オカトラノオの葉は、もっと丸みのある菱形といった感じで大きい。一方、このヌマトラノオの葉は、写真でも分かるように、細長い。

他にも、花穂が垂れ下がるのがオカトラノオで、シャンと真っ直ぐに立つのが、ヌマトラノオと考えられている。そういう意味では、上の写真のヌマトラノオは、微妙に花穂が傾げている印象はある。

近隣では、オカトラノオもヌマトラノオも、時々見かける植物であるが、今回みたいな上から見下ろす形ではなく、花穂を横から見れるような場所では、どちらも和風に趣き深さを醸してくれる植物である。

オカトラノオ

6月の半ば辺りから7月の頭にかけて、この白い花帆を垂れ下げる中大型の植物を目にしていた。

と言っても、身近な自然を根気よく注意深く観察していないと、この白い大きな花穂を持つ植物には気が付かないはずである。

見過ごされてしまう理由は、近隣ではそもそも個体数が多くないのと、この植物が好む環境に生えるセイタカアワダチソウやクズといったいった大型の多年草の影に埋もれて、殆どその全形を人目に晒してくれている事がない事があると思う。

ただ、もしこの植物の群落みたいなものに遭遇したら、それなりの感慨をもたらしてくれて、毎年見てみたいとの気持ちを人に起こさせるのにと想像する。

名前は、オカトラノオ。

桜の園芸種にも、虎の尾(トラノオ)と名付けられたものは幾つかあるが、昔の人が虎を名前に使っている辺りで、昔は、もっと敬意を持って、愛でられていた植物なのかなと思いたくなる。

荒れ果てたクズやセイタカアワダチソウの草原から、救い出してあげたい日本の里山の景色や雰囲気にマッチしそうな植物の一つである。