チビスカシノメイガ 成虫

一昨日の土曜日に、近隣の森林公園みたいな場所を散策。

私が通る遊歩道なんかは、一般コースからズレているのか人っ子1人散歩などしていない。

ゆえに、安っぽい虫取り網を片手に、草叢から飛び出す蛾を掬いまくる。

プラケースに入れて持ち帰る間にお亡くなりになってしまったが、写真に撮らせてもらった。

調べたところ、チビスカシノメイガが有力候補というか、そのものズバリだと思う。

チビスカシノメイガの食草はクワ・コウゾとの事である。そして、チビスカシノメイガには、似た雰囲気の3把ガラス的な種が他に2種、スカシノメイガとクワノメイガといった具合に存在するのだが、この3種の食草は、どれもクワ・コウゾなのである。

大きさ的には、この投稿の主役であるチビスカシノメイガが開張で平均23ミリぐらい。スカシノメイガは、それより少し大きく。そして、クワノメイガが、他の2種よりは少し小さいとのことである。

スカシノメイガに関しては、我が家の外灯下に来ていた個体の投稿を本ブログにしているので、良かったら、そちらも参照されたし。

また、クワノメイガも、昨年の秋にクワノメイガ幼虫との投稿をしているが、当時の知識の乏しい時代の投稿であり、今となっては、その幼虫が、どうしてクワノメイガの幼虫と言い切れたかと不安を感じる。十分に、今回のチビスカシノメイガやスカシノメイガの幼虫の可能性もあるであろうに……

イチモンジカメノコハムシ

昨日、昼休憩に選んだ場所の近くの林で発見。

直ぐに透明なハムシだと分かったが、今年の春にたまに見ていた同じカメノコハムシ亜科のヒメジンガサハムシと比べると、明らかに大きく感じた。

今となっては、何の葉の上に居たか正確に思い出せないが、掌の上に乗せて写真に撮った理由は、葉の上だと気配に感づかれてポロッと下の茂みの中に落下される可能性を感じたからである。

大きさは、1センチ弱ぐらいあった気がする。外見的にも、イチモンジカメノコハムシに似ているように見えるが、決めては、このイチモンジカメノコハムシの食草にある。幼虫・成虫共にヤブムラサキやムラサキシキブといった低木の葉を食べるのであるが、この昆虫が止まっていた葉の2メートル先にヤブムラサキ(?)の木が確かにあった。園芸種のムラサキシキブに匹敵するぐらい蕾の多い個体だなと印象に残ったのを、ハッキリ覚えている。

さて、この体の端がスケルトンの昆虫を見ても、殆どの人は生き物であるとは気が付かないと思う。

ヤブムラサキの類は近所の里山にも結構生えているので、近所でも居るようであれば、今度、近所の子供達に、「これ、虫なんだよ。」って、教えてあげようと思う。

クロカナブン (つくば市中北部)

本日は、いつもと仕事で回るコースが違うために、ちょっと違った場所で昼休憩に入った。

スーパーの駐車場の横に、少し自然の残る環境(一画)があったので、散策してみると予想外に、興味を惹く生態系を持った一画であった。

そんな中で、地面に黒い甲虫が死んでいるのが目に留まる。また、何か瑠璃色に輝くパーツも見えてくる。拾い上げて、見る事にした。

写真だと上手く表面の光沢具合が表現できていない気がするが、かなり艶のある全身漆黒のコガネムシの仲間である。大きさは、ガッシリと大きく、3センチ弱はある。

これが、クロカナブンって言うやつであろうなとの予測は付いたが、予想通りに、これがクロカナブンだと思う。

実際にクロカナブンに出会うまでは、どうせ普通のカナブンの黒っぽく見える奴がクロカナブンと言われていて、何処かしらに普通のカナブンに通じるような光沢を持った場所があるに違いないと思っていたが、このクロカナブンは、全身が均一に綺麗な艶のある漆黒である。

この事からも、カナブンの亜種という位置付けではなく、クロカナブンは、一つの独立した種である。

ただ、カナブンよりは見かけないという事だが、確かに、近隣の自然を意識を持って観察するようになって1年ちょっとの間に、色々な色彩変異を見せるカナブンにはたまに出くわすが、クロカナブンに出会ったのは、初めてである。

そして、これだけ個性的な黒一色のカナブンの姿を見ると、普通のカナブンとは交配してないのかなとも思いたくなる。根拠は、交配していたら、中間型に出会えるはずであるからである。

さて、話は変わるが、この投稿の最初の方で、瑠璃色のパーツが見えると書いたが、写真では黒く写ってしまっているが、硬い翅の内側にある薄い翅のはみ出した部分が、光の反射によってそのように見えていたものと思われる。

最後に、腹部に見える脚の両基節のくっ付き方で、カナブンやアオカナブンやクロカナブンが見分けれるらしいので、腹部を写した写真をアップして、この投稿を締めくくる事にする。

因みに、このクロカナブン……私が思っていたより、希少種で、日本国内47都道府県のうち、13の都道府県が、絶滅危惧Ⅰ類〜準絶滅危惧種までと、都道県独自のレッドデータに指定している昆虫である事が分かった。