ハグロケバエ

もうそろそろ終わりそうな予感がするが、少し前までの自然下で、この黒く細長いハエの一種を沢山見れたはずである。

目下、コロナの影響で在宅の人が増えたのか、普段は人なんか殆ど通らない里山の畦道を、子供を連れたお母さんや老夫婦が歩いているのをよく見かけるようになった。

そんな人達の目にも、このハグロケバエの雄(?)がお尻を下にゆらゆらと飛んでいる光景は映っているはずである。そして、辺りの草むらに目を落とせば、ここかしこに、休憩中であったり交尾中であったりのハグロケバエの生活の一部を目撃出来るはずである。

ただ、殆どの人達に気にも止められないのが虫達の生活。それはそれで良いと思う。

ゆっくり写真で見て気が付いたのは、前脚の屈強そうなところ(雌の特徴?)である。あと、背中も強そうな感じがする。

このハグロケバエの時代の前には、同じ場所で、殆ど同じサイズ感のメスアカケバエ達が同じ環境を謳歌していたが、おそらく2種のライフスパンは微妙に被っているのではと考える。

上の写真の個体は、ハグロケバエの雌と思われるが、この頭部が異様に小さいのが雌であり、眼が大きく頭部が大きく見えるのが雄である。そして、この手の仲間は、雌の体長の方が雄の体長よりも心持ち大きい。

この日、辺りには、交尾中の個体も多かった。

上の交尾中の写真を見ると2匹とも、ハグロケバエと分かるが、下の方の雄の方を、メスアカケバエの雄と見分けられるかと言われたら、現段階では答えはノーである。

ただ救いなのは、メスアカケバエとハグロケバエのライフサイクルが、メスアカケバエの方が数週間早い感じでズレているところである。

この日、メスアカケバエの背中の赤い雌を見かけた記憶は無い。

セスジハリバエ

4月9日に近所の里山で写真に収めていたハエ(当時は、ハチなのかハエなのかも分かっていなかった)の名前が判明したので投稿する事にする。

明るい水田の畔に生えていたレンゲソウの葉の上にいた。

セスジハリバエの名前の由来は、背に縦に黒ライン(筋)が入っている➕ハリ(全身に所々刺みたいな細い剛毛が生えているところ)であると思われる。

このハエは、ヤドリバエの仲間なので、幼虫は何かの昆虫に寄生して成長してきたと思われるが、どうも、植物の茎にじっとしていた幼虫は、近くを通った蝶や蛾の幼虫(種は限定されないのかな)に寄生するみたいである。

セスジハリバエから話はズレるが、触角が短いのはハエの仲間であり、長めなのはハチの仲間という事が理解できてきた今日この頃である。

コオニタビラコ  (つくば市中北部)

仕事で入る敷地内の林や林縁にヤブタビラコとオニタビラコが沢山生えている。ちなみに、オニタビラコの方は、条件構わず近隣の至る所に生えている。もちろん、私の家の庭にも沢山生えてくる。

オニタビラコとヤブタビラコを見飽きた身としては、コオニタビラコなる植物に出会いたく、仕事の休憩時間に散歩がてらに下を向いて歩くのだが、一向にそれらしき植物と遭遇しない。

一回、小川の土手で、あれって思う個体を見つけたが、花後の総苞の形状が丸っこく、また小花もガチャガチャ花弁が多いことから、ヤブタビラコであると判断した事があった。普段、ヤブタビラコを見かける場所が木が茂った半日陰なので、上空に何も障害物のない開けた場所で見つけた事により、期待はしたのだが、実際はヤブタビラコであった。

ただ、最近、コオニタビラコと思われる植物に初めて出会う事ができた。

花弁の数が少なくスッキリした印象で、言われてみれば、花もヤブタビラコのものよりは若干大きい気がする。そして、花後の総苞も、少し先が開いた筒状に見える。この花後の総苞は、ヤブタビラコの場合は、先窄まりの丸みのある形になる。

私的には、やっと出会えたコオニタビラコという感じだが、私は、このコオニタビラコは、今のところ、なかなかそんなに出会えない植物の印象を持っている。

この見つけた場所も、この田んぼにだけ生えていて、両隣の区画には生えていないといった感じである。

私が、このコオニタビラコとの出会いに拘ったのには、もう一つの理由があって、春の七草として、家の近所で採った七草で七草粥を楽しみたいなと思ったからである。

家から徒歩圏内で、セリ、ハコベラ(ハコベ)、ゴギョウ(ハハコグサ)、ナズナの4種は、一瞬で集められる。ただ、ホトケノザ(コオニタビラコ)は、今のところ、何処に生えているんだろう?といった感じだった。残りの2種のスズシロ、スズナも、野生でどうやって見つけようと思案している。

そして、余裕がある時に、自分で自然採取した春の七草で七草粥を作ってみたく思う。ただ、ここにも拘りがあって、やるのは、新暦を採用する事になった明治時代より前の日本人の雰囲気を少しでも思い出す為に、旧暦の2月にやってみたい。

こう思うようになったのは、草花が好きになり、また野山を散策するようになって気が付いたことに、日本の古くからの伝統行事が新暦の中で微妙に季節感にズレを生じている事を感じたからだ。春の七草を集めるのに、1月より2月の方が各段に見つけ易い。他にも3月頭の桃の節句の時に、自然下で桃の花って咲いているのであろうか?

保育園でも幼稚園でも、小学校でも、こうした古来よりの日本の伝統行事を忘れない努力をしてくれている。本当にすばらしい事だと思う。ただ、元々は旧暦で行われていた行事が新暦で行われた時の、微妙な季節感のズレに気付ける繊細な感覚は培っていって欲しい。