ムネクリイロボタル 雌 Cyphonocerus ruficollis (Kiesenwetter, 1879)

2日前に我家の外灯下に来ていた小さな甲虫の一つである。

大きさは、体長8ミリぐらいだったのではないだろうか。

直ぐにホタルの仲間ではないかなと、その路線を調べると、ホタル科クシヒゲボタル亜科に属するムネクリイロボタルの雌と判明。

初投稿の種かと思ったのだが、確認してみると、昨年のほぼ同時期の5月17日に投稿済みの種であった。しかし、今回の写真の個体と随分と頭部の辺りの雰囲気が違う気がした。そこで、調べてみたところ、このムネクリイロボタルは、オスとメスで胸部から頭部にかけての雰囲気が確かに違う種であることを確認した。

雄の胸部は微妙に大きい感じで、頭部自体は隠れてほとんど見えないように見える。そして、触角も雌は、上の写真のように、片側だけに鋸歯があるタイプだが、雄の触角は、両側に鋸歯がある櫛髭状なのである。

さて、生態や分布に関しては、昨年の投稿を引用して以下に貼り付けておく。

湿った環境を好む陸生のホタルであり、幼虫は陸生の貝を食べるようである。ちょうど、このホタルが現れた場所の近くには、最近、ミスジマイマイの幼体っぽいのが沢山成長しているし、我家の敷地内に小さめのカタツムリやオカチョウジガイやキセルガイの仲間は多い方だと思うので、それらを食して育ち上がって来た可能性も無きにしも非らず。

このムネクリイロボタルの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布に関しては、海外からの報告は目立たず、日本国内にだけいるホタルの可能性も感じた。

最後に、このホタルが光るのか否かに関しては、若干光るとか、全然光らないとか、二つの意見があった。という事で、家の中に持ち込み、暗くした部屋で自分で確かめてみようと、捕まえるために、この写真を撮った場所に戻ったのだが、既に他の場所に移動した後であった。

最後の段落に関しては、またもや、その試みをするまで機転が回らなかった。一応、ホタルは、雄の方が光量は強いけど、メスも光るのではと思う。

ホソバヒメカゲロウ Micromus linearis (Hagen, 1858)

4月19日だから、少し前になるが、自宅の外灯下に来ていたヒメカゲロウのひとつを投稿してみようと思う。

3年前の3月15日に投稿済みの種であるが、その際の投稿の写真があまりにも遠くから写したピンボケのものであるので、再投稿してみようと思った次第である。

種名は、ホソバヒメカゲロウだと思われる。

大きさは、正直、正確には思い出せないのだが、体長10弱ミリぐらいだったのではと思い返す。

写真で見ても分かるが、似たようなヒメカゲロウ達と比べると、若干褐色が薄く、白っぽく見えるヒメカゲロウとの印象を持つ。(羽化したてが、この色合いで、徐々に褐色になる可能性も視野には入れておくが……)

多くの情報がネット上では出回っていない種であった。生息分布は、国内には生息しているのは確かであるが、海外の生息分布の方は、ちょっと調べただけでは、分からなかった。

ネアカマダラメイガ 成虫 Etielloides bipartitella (Leech, 1889)

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

ちょこまかと動き回っていたので、写真がピンボケになってしまったが、種名は、ネアカマダラメイガだと思う。

前翅の後端の方が、もう少しハッキリと見える写真を以下に。

大きさは、前翅長で10ミリぐらいはあり、決して小さい印象は持たなかった。

似た種に、イタヤマダラメイガ(旧名 ナシハマキマダラメイガ)がいるが、イタヤマダラメイガの方が、下唇髭が細く尖っているようである。また、イタヤマダラメイガの方が、気温が低くなる標高が高い場所や北の方に生息しているような傾向が読み取れる。

では、本種、ネアカマダラメイガの幼虫の食草はと言うと、まだしっかりと確認されていないようである。

生息分布の方は、国内は、本州以南………対馬含む九州まで。海外の生息分布は、朝鮮半島には生息している模様。一方、イタヤマダラメイガは、国内は、北海道にも生息しているようである。