トウキョウヒメハンミョウ

先ほど、我家の外灯下に来ていた甲虫である。

大きさは、体長9ミリぐらいだったと思う。確か、この面構えは、ハンミョウの仲間のはずだと思い、ハンミョウ科を当たると、トウキョウヒメハンミョウという種が浮上してきた。日本にいるハンミョウの仲間では、最小種との事である。

さて、このトウキョウヒメハンミョウ……トウキョウと種名に付いているが、元々は、台湾や中国大陸南部に生息していたものが、昭和初期に日本に持ち込まれ定着して現在に至る外来甲虫のようである。

ゆえに、拡がりも局地的であり、関東と北九州や山口県で主に見られるようである。また、北九州と山口県に生息しているという事実は、その中心にあるかつての主要貿易港である門司港に着岸した船から拡がっていった事を推理できる。また、関東の拡がりは、別ルートで、横浜や東京の港から拡がって行ったんだと思われる。

私的には、ハンミョウの仲間の写真を初めて撮る事が出来た。近隣の自然下で、ハンミョウの仲間には、それほど出会えない気がする。今年の春に、近所の小川沿いの土手道で、今回のハンミョウよりずっと大きい種を見つけて写真撮影を試みたが、逃げられてしまった。本当は、指で捕まえて写真に撮りたかったのだが、確かハンミョウの仲間には、カンタリジンみたいな毒成分を出す種がいるのを思い出して慎重に行動したのを覚えている。

イモサルハムシ

最近、近隣でこの甲虫を見かけて写真に撮っていた。

ハムシの一種とは分かるのだが、いつものハムシ達と違うのは、大きさが大きい。被写体が、大きいから、写真も鮮明に写せた感じである。

大きさは、6〜7ミリぐらいあったのではと思う。とにかく、俵型で細長い感じではなく、短くズングリした印象の強いハムシであった。そして、多くのハムシに共通する金属光沢が鮮やかで綺麗である。

付いていた植物はヨモギである。

調べ始めたら、アオバネサルハムシという種が浮上したが、平均サイズの4ミリぐらいというのが解せない。そんなに小さくなかった。ただ、ヨモギにいるという特徴は合っている。

他に、候補は居ないかと探していると、イモサルハムシという種も浮上した。そして、このイモサルハムシは、サツマイモやヒルガオに着くといった習性が書かれていたが、実際のところ、ヨモギにいるところをよく目撃するとの報告が複数あった。そして、平均サイズは、6ミリなのである。

こうなってくると、イモサルハムシだろうとの結論に至った。そして、イモサルハムシとアオバネサルハムシを、外見的に比べていると、違いが見えてきた。イモサルハムシの脚の腿節は、凄く短いのである。一方、アオバネサルハムシの腿節は、普通の長さで、オマケに少し膨らんでいるのである。

イモサルハムシ……ハムシにしては、大きくって特徴を掴みやすい種であった。

ナガヒラタムシ

昨晩、我家の外灯下に来ていた甲虫のひとつである。

大きさは、体長1センチちょっとぐらいあったと思う。少し手こずったが、ナガヒラタムシという事が分かった。

ところで、このナガヒラタムシ………始原亜目(ナガヒラタムシ亜目)という珍しい亜目に属する4種のうちの一種である。

何が珍しいのかというと、始原亜目というだけあって、原始的な特徴を残しているらしく、甲虫類の始祖的位置付けにある甲虫らしい。2億年前の化石からも、このナガヒラタムシは、同じ姿で見つかるらしい。2億年前と言うと、恐竜が進化し始め、哺乳類の走りが出現し始めた頃である。

2億年前から殆ど姿を変えていない昆虫もいれば、ナガヒラタムシといった原型から少しづつ姿を変えて現在に至っている甲虫達もいる。

この進化の過程の背後を読み解く事は、今後、我々人類が、どのように進化していくかの予測に繋がる気がする。

昆虫はじめ身近な生き物達は、そのヒントを常に与えてくれている気がする。

追伸 我家のナガヒラタムシは、触角が少し短い気がした。