アカモンナミシャク Trichopterigia costipunctaria (Leech, 1897)

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

明らかに初見の蛾であったので、少し興奮しながら、良い写真が撮れるようにと慎重に近付いたのだが、接写する前に逃げられてしまった。

辛うじて、かなり遠目に撮っていた写真が一枚だけあったが、以下の写真である。

大きさは、前翅長18ミリぐらい。

種名は、アカモンナミシャク。とにかく、全体的な緑色が美しいナミシャクであった。

幼虫の食草は、ブナ科のシラカシ等とのことである。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州までの生息。なんとなく、太平洋岸に生息域が偏っている気がした。海外には生息していない日本固有種と紹介している方もいたが、もしそうなら、もっと良い写真が撮りたかったものである。

春先に現れる蛾とのことだが、今は、もう4月も半ばに入りつつある。次は、いつ出会えることやら………。ちゃんとした写真を撮る前に逃げられてしまったのが、何とも悔やまれる。

シャンハイオエダシャク 成虫 Macaria shanghaisaria shanghaisaria (Walker, 1861)2nd

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長13ミリぐらいで、こじんまりとした小さめのエダシャクである。

写真は、完全に開張している一瞬を捉えたが、翅を閉じ気味に止まるタイプの蛾ような気もした。以下に、翅を閉じ気味の状態を横から写した写真を。

種名は、シャンハイオエダシャクだと思われる。一応、2年前の7月にも投稿済みの種であった。

5月6月ぐらいから現れて年2化する蛾のようだが、4月の陽気に誘われて羽化してしまったのかなと推測する。

幼虫の食草は、ヤナギ類のようで、湿地に生えるようなヤナギ類や、大きくなるポプラのようなヤナギ類の葉も食べるようである。今回、我家の外灯下にやって来たが、家の周りの何処にヤナギ類が生えていたか、ちょっと思い出せない。少し離れた小川の土手や谷地の湿地には、ヤナギ類は生えているが、そうしたエリアは、家から500メートルぐらいは離れている気がする。

さて、このシャンハイオエダシャクの生息分布は、国内は北海道から四国までのようである。海外の生息分布は、中央ロシアから極東ロシアにかけてと中国にいるようである。ロシアに広く生息していることから、遠い昔の寒冷期からの生き残りの蛾の気がする。この辺に、国内の九州以南に生息していない理由がありそうだが、現段階では、私には分からない。

フトジマナミシャク 成虫 Xanthorhoe saturata (Guenée, 1857) 2nd

最近、近隣で写真に撮っていた蛾である。

大きさは、前翅長13ミリぐらいだった。

種名は、フトジマナミシャク。過去の投稿を調べたら、3年前の7月に投稿済みの種であった。

幼虫の食草は、ブナ科に始まり、セリ科やアブラナ科やキク科と多岐に渡るようである。

出現は、6月-7月と9月-12月と年に2回のようである。すると、この4月の頭に現れた個体が、冬を越冬した個体なのか、早めに蛹から羽化してしまった個体なのか、ちょっと私には分からない。

この蛾の生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島辺りまで。海外の生息分布は、朝鮮半島や台湾(台湾からの報告は沢山上がっているようである)……中国南西部。他にも、かなり離れたインド南部やアフリカ南島端の辺りといった思いがけないような場所からの報告も上がっているようである。ただ、いつから蛾が居たのか分からないが、遠い昔はインドもアフリカもギュッとくっ付いていた事を考えると、決して無茶な拡がりとも思えない。