シロツトガ Calamotropha paludella subsp. purellus (Leech, 1889)

1週間ぐらい前に近隣で見かけて写真に撮った小さな蛾である。

大きさは、前翅長10ミリぐらいだった思う。

種名は、シロツトガ。

過去に2回ほど投稿しているが、今回の写真の方が特徴を捉えた大きめの写真が撮れたと思うので、再投稿している。

このシロツトガの幼虫の食草は、イネ科のガマということが知られているが、確かに,この蛾を見かける付近には、ガマが生えている印象はある。

上の写真の個体は、薄いオレンジ色の紋様が見て取れるが、この紋様は、無いものから、もっとクッキリと隆起した感じで見て取れるものまで様々である。おそらく推測だが、最初はクッキリしていたものが、だんだんと生存期間を伸ばしていくうちに、剥がれてボヤけて来ているのではないかなぁとも個人的には思っているが、真相は、私の現在の知識では分からない。(ただ、触角もオレンジ色なのは気になる。)

過去2回の投稿では、触れていなかった生息範囲について、今回は記しておこうと思う。国内の生息範囲は、北海道から九州まで。海外の生息分布の方は、ちょっと分からなかった。

ウスクモエダシャク 雄 Menophra senilis (Butler, 1878)

随分と日にちが経ってしまったが、7月の半ばに近隣で見かけたエダシャクである。

調べてみたところ,未投稿の種と分かった。

大きさは、正直思い出せないのだが、おそらく前翅長20ミリ内外だったのではと思う。

種名は、ウスクモエダシャク。

本種と紛らわしい種にリンゴツノエダシャクなんかも居るみたいだが、リンゴツノエダシャクの前翅は、もっと細く尖り気味のようである。

幼虫の食草は、ブナ科からタデ科のイタドリまで、広範に食せるようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から奄美大島辺りまで生息しているようである。伊豆諸島にも生息しているらしい。海外の生息分布は、朝鮮半島からロシア沿海州南部まで生息している模様。

カキバトモエ 成虫 Hypopyra vespertilio (Fabricius, 1787)

数日前に近隣で見かけた蛾のひとつである。

大きさは、前翅長4センチぐらいの大きな蛾であった。

この蛾が日陰の建物の壁面に止まっているのには、最初、気が付かなかった。蜘蛛の巣に掛かった落ち葉ぐらいに思っていた。ただ、接近した時に、飛び立ったので、大きな蛾であったのかと気が付いたのである。

次に止まった場所も運良く、スマホのカメラが届く範囲であったので、撮った写真が上の一枚である。

大きさや形状から、直ぐにヤガ科トモエガ亜科の蛾であろうなとの予測は付いたが、トモエガ亜科の特徴であるトモエ(巴)紋様の眼状紋が見て取れない。

調べてみたところ、トモエガ亜科のカキバトモエという種類である事を突き止めた。最初は、カギバトモエという種かと認識しそうになったが、ネット上の信頼筋のウェブサイト達が、カギバではなく、カキバトモエという種名で投稿しているので、カキバトモエが正式な種名だと思われる。ちなみに、カキバの意味するものは、今の自分には分からない。

さて、幼虫の食草としては、マメ科のネムノキやアカシアなんかが知られているようである。夜間は、クヌギやコナラの樹液なんかを吸いに来ている瞬間も、よく目撃されるとのことである。

生息分布の方は、国内は、本州から対馬含む九州まで。海外の生息分布は、朝鮮半島、台湾、中国沿岸部、インド沿岸部。一方でまたインドシナ半島や中国とインド国境付近といった標高の高い地帯でも目撃されているようである。