エサキモンキツノカメムシ Sastragala esakii (Hasegawa, 1959)

本日、夕方見つけたカメムシである。

大きさは、体長10ミリぐらいだったのではないだろうか。

クリかクヌギの葉の上にいたのだが、一眼見た瞬間に、ハート型の紋が目に飛び込んで来た。同時に,出会いたかった初めて出会うカメムシだとも気が付いた。

種名は、エサキモンキツノカメムシだと思われる。

幼虫も成虫もミズキ,ハゼノキ、カラスザンショウ、サンショウの汁を好むようであるが、今回、このエサキモンキツノカメムシがいた場所だと,ヤマハぜやハゼノキがホストであると思われる。

生息分布の方は、国内は、北は北海道から九州を経て、奄美大島辺りまで生息しているようである。海外の生息分布の方は、朝鮮半島や台湾にも生息しており,中国にも広く生息している模様。

凄く似た種に、モンキツノカメムシ(Sastragala scutellata (Scott, 1874))がいるが、こちらは、日本においても、朝鮮半島や台湾からもエサキモンキツノカメムシ程ではなく生息報告が上がっている。しかし,この両種の生息分布の違いからは、この2種がどのように種分化したのかを簡単に読み解くことは難しそうである。

とにかく,近隣では、もう出会っていないカメムシはいないであろうと思っていたが、今回のように嬉しい意外な出会いがあるのも、昆虫の世界の不思議で面白いところかもしれない。

フタスジトガリヨコバイ Futasujinus candidus (Matsumura, 1914)

昨晩、我家の外灯下に来ていたヨコバイの一種である。

ちょっと写真がボケてしまっているのが残念である。

大きさは、体長5ミリぐらいだった。

種名は、フタスジトガリヨコバイだと思われる。

トガリヨコバイのトガリの部分は、鼻先の尖りのことだと推測するが、上の写真は、上手くその特徴を捉える事が出来ていないかもしれない。

成虫も,幼虫も,イネ科の植物に寄生するようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から対馬含む九州まで。海外は、韓国からの報告が上がっている。

ホオズキカメムシ Acanthocoris sordidus (Thunberg, 1783)

最近、近隣で写真に撮っていたカメムシの一つである。

近隣ではよく見かけるカメムシかもしれない。4年前の4月に我家の庭で見かけた個体の投稿をしているのを確認したが、その時よりも全然ちゃんとした写真が撮れたので、再投稿してみようと思う。

大きさは、体長で13ミリぐらいだった。

種名は、ホオズキカメムシ。

ホオズキが種名に含まれているように,要はナス科の植物を好むカメムシである。

似たような色合いのカメムシは多いが、ここに着目すれば、本種は間違いようがないというポイントは、後脚の腿節の太さである。他に近隣で見かけるカメムシで、後脚が太い種で思いつくのは、ホソヘリカメムシなんかがいるが、ホソヘリカメムシとホオズキカメムシは,横幅的に間違えようがないと思う。

さて、このカメムシの生息分布は、国内は、本州以南……九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、台湾と韓国にいるようである。

そして、沖縄本島を始めとした島嶼にいる個体群は、微妙に形体に個性が出て来ているようである。なお,国内にいるホオズキカメムシ属は本種のみという情報を読んだが、これが意味するものは、日本への移入が比較的新しいんじゃないかなと推測する。