最近、近隣で、この蛾の幼虫を見かけて写真に撮っていた。
500メートル圏内のクヌギ(クリも)の木の苗木には、結構良い確立で1匹づづ居たみたいな感じである。
黒字にオレンジの横ラインが入っていて、ところどころ白い。雰囲気は似ているのだが、よく見ると、どれもそれぞれ少しづつ違う。ゆえに、一瞬、別種が混じってるとも思っていた。
別の個体の写真を。
そして、小さいのが居たので、手に乗せて観察してみる。
帰宅後に、ヤガ科辺りから、何の蛾の幼虫か調べ始めるが、一向に種名に行きつかない。
ここで、幼虫の長さが長いことが気になり、過去に、こんなプロポーションの蛾の幼虫(カレハガ)がいたのを思い出して、カレハガ科の幼虫を当たってみる。すると、変異の多いクヌギカレハの幼虫の中に、このような色彩になるタイプが存在する事を知る。
なんだ、クヌギカレハの幼虫だったのかー。
ここからは、全てが繋がった。そりゃー……クヌギにいるわけだし、この幼虫達が威嚇ポーズなのか、頭部を下に抱え込むような姿勢を取る理由も頷けた。肩にある毒毛針の二つの束を押し出してる姿なんだと。
クヌギカレハの幼虫とは知らずに、手のひらの上で転がしていた。絶対に毒毛針にも多少は触れたはずだが、幸いな事に何も起きなかった。大概は、この手の毒毛を持つ蛾達は、ちょっとした接触で毒毛をばら撒いたりして、その毛が手のひらに残ったりするのだが、そういう現象も起きなかったようである。
毒毛針を持つというクヌギカレハの幼虫だが、毒毛針の影響を受けないケースもあるみたいである。