シロマダラコヤガ 成虫 Protodeltote distinguenda (Staudinger, 1888).

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長13ミリぐらいだった。

ヤガ科スジコヤガ亜科のこの手の蛾達は、似ているのが多いが、上の写真の個体は、シロマダラコヤガだと思う。

幼虫は、イネ科のチジミザサやアキメヒシバを食べることが確認されている。

このシロマダラコヤガの生息分布は、国内は、北海道から九州近海まで。海外の生息分布は、ちょっと調べても出てこなかったが、きっとそっくりな別の種と同一種としてまとめられている可能性も感じる。

フタオビコヤガ 成虫 Naranga aenescens (Moore, 1881)

先週の火曜日に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長12ミリぐらいだったと思いたいのだが、この蛾の一般的な平均サイズを考えると9-10ミリぐらいが正解だったんだと思う。

ところで、種名はと言うと、ヤガ科のスジコヤガ亜科のフタオビコヤガだろうと思う。そして、この茶色と黄色のメリハリのある感じは雄の特徴であり、雌は一回り大きくて、もうちょっと茶色の帯が細く薄くぼんやりした感じの外見のようである。

ただ気になるのは、今は8月。この蛾が現れる平均時期は、どうも5月6月頃と紹介されている情報もあるが、現実には8月ぐらいまでは見れる蛾だと思いたい。ただ、なんらかのステージ(卵?、蛹?、幼虫?)で越冬した個体群が、5月ぐらいには成虫の蛾になり、その後は、短いインターバルで年3〜4回は発生しているのではないであろうかと推測したい。

そして、この蛾は、イネの害虫としてマークされていて、幼虫が稲の葉を食べるようで、結果、稲の収穫量に悪影響をもたらすようである。

日本以外では、韓国や台湾を始め、もっと南の方の稲作地帯にも生息していることから、これからの地球温暖化の流れの中で、今後、日本でも被害を目立たせてくる蛾なのかもしれない。

それにしても、7月の終わりぐらいから急に稲の害虫と言われる虫達が我家の外灯下に現れ始めたが、ちょうど近隣の田んぼに薬剤の空中散布が行われた頃と一致する。もし、我家が建つ台地上に逃げて来ているなら、昆虫達の行動も侮れないと思ってたりする。

ヒメネジロコヤガ 成虫 Maliattha signifera (Walker, 1858) 2

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長8-9ミリといったところであろうか。

ヤガ科スジコヤガ亜科の蛾だろうなとの予測は付いたし、過去にも複数回見た事がある蛾の記憶があるので、確認の意味合いも込めて調べたところ、ヒメネジロコヤガという種名を確認した。

そして、過去の投稿を振り返ったところ、2年前の9月20日に投稿をしている事が分かったが、今回の方が大きく鮮明に写せたと思うので、再投稿してみた。

幼虫は、イネ科の植物を食べるようである。オヒシバと限定的に紹介されているサイトも沢山あった。

生息分布の方は、国内は、本州以南……九州を経て、沖縄島含む南西諸島まで。海外は、ちょっと面白くて、韓国と台湾にいるのは普通に起こり得ることとして、その延長で、フィリピンなんかにもいるようである。インドの北から南の全般とインドシナ半島。ここまでなら、縄文時代とかに稲作文化と一緒に拡がっていったのかと解釈したいが、ニューギニアやオーストラリア東岸といったアボリジニの領域にも生息しているようである。南半球のその地域には、どうやって拡がっていたのであろうと、気になる。

そして、この蛾は、中国の東岸からの報告がほぼ今のところ見られないのだが、昆虫の拡がり方と人類の拡がり方とを同一視しても良いなら、日本という国には、この蛾の分布と同じように大陸を経由しないで移動して来ている人種が過去に複数いるなと確信する。

ちなみに、このヒメネジロコヤガの幼虫が食べると言われるオヒシバというイネ科雑草の世界分布は、凄くて、緯度が高く寒い地帯と乾燥した砂漠地帯以外は、世界中で見られる植物のようである。