アカモノ (イワハゼ)Gaultheria adenothrix 福島県 標高 1100メートル

先週末に、家族が山登りにお友達と行くというので、私は、一行を登山口で下ろし、下山口で拾うという完全な運転手の役を買って出た。

買って出た理由の一つは、登山口も下山口も標高は1000メートルぐらいあり、待ってる間の5時間(結局は7時間)は、自由に自然観察やイワナ釣りが楽しめるからである。登山一行もスタート地点に戻ってこないコースが取れる事を喜んでくれる。お互いの利害が一致した。

想像以上に豊かな生態系であったが、先ずは気になった植物を種名に辿り着ける限り、紹介してゆこうと思う。

調べたところ、草本ではなく常緑低木のアカモノという種名だと分かった。

アカモノの名の由来は、やがて、赤い萼の部分が花を包み込むように成長して赤い偽果を作るのだが、その姿を赤桃と形容するうちに、アカモモ→アカモノに訛って変形したとも言われている。

近畿以北の日本海側に多い植物のようである。そして、 GBIFのオープンデータで調べたところ、基本的に、日本に固有のような生息報告があがっている。

じゃあ、これの親になるような植物は、何という系統があるのであろうと気になり始めた。こちら本種の方が花も葉も全然大きいけど、ドウダンツツジに近いのかなと、一人で想像している自分が居る。

コナスビ Lysimachia japonica var. japonica

前々から庭の草むしり中に気になる植物ではあったが、黄色い花が咲いてる株に出会った。

黄色い小花?予想外だったので、ちょっと興味惹かれ、真剣に調べてみた。

名前は、オカノトラノオ目サクラソウ科のコナスビと分かった。多年草との事である。

自分的には、あんまり見かけない植物であるが、ごくたまに見かける植物といったところであろうか。

ヌマトラノオ

こないだの週末に、近所の田んぼ脇を歩いているときに、この植物が目に入ってきた。

直ぐに、これが、ヌマトラノオという植物だろうとの予測は付いたが、ちゃんと調べたところ、実際に、ヌマトラノオであった。

さて、この植物がヌマトラノオと直ぐに分かるのには理由があって、既に過去に、同じような田んぼ周りの、もうちょっと乾いた場所に生えるオカトラノオという近縁種の投稿をしているのだが、その際に、ヌマトラノオというもっと湿地好みの種がいる事を学んでいたからである。

ただ、まさにこんなに田んぼの水の中に生育できるとは予想していなかった。ヌマトラノオとオカトラノオの違いを他にも述べると、先ずは葉の形が違う。オカトラノオの葉は、もっと丸みのある菱形といった感じで大きい。一方、このヌマトラノオの葉は、写真でも分かるように、細長い。

他にも、花穂が垂れ下がるのがオカトラノオで、シャンと真っ直ぐに立つのが、ヌマトラノオと考えられている。そういう意味では、上の写真のヌマトラノオは、微妙に花穂が傾げている印象はある。

近隣では、オカトラノオもヌマトラノオも、時々見かける植物であるが、今回みたいな上から見下ろす形ではなく、花穂を横から見れるような場所では、どちらも和風に趣き深さを醸してくれる植物である。