シナチクノメイガ 成虫 Eumorphobotys eumorphalis (Caradja, 1925)

数日前に、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさが、分かりそうな写真を、もう一枚。

上の二つの写真に写っている個体は、それぞれ別の個体であり、上の写真の個体の方が大きかったのを覚えている。

大きさは、上の写真の個体が、前翅長14ミリぐらいで、下の写真の個体が、12ミリぐらいだったと覚えている。

このシルエットで似た雰囲気の蛾と言えば、キムジノメイガであるが、1番の大きな違いは、上翅後端の色が変わる縁毛であろうか。当然、キムジノメイガの雌雄の差とかも視野に調べてみたのだが、最近、見られるようになった外来のシナチクノメイガという種の写真と一致するのである。

もちろん、キムジノメイガの雌雄の差とかの路線は頭の片隅に、シナチクノメイガEumorphobotys eumorphalis (Caradja, 1925)なる蛾が本当に存在するのかを調べたところ、台湾とかからの生息報告があり、その写真は、上の写真に写る蛾そのものなのである。

こうして考えると、上の写真の蛾を、シナチクノメイガとして紹介しても良いかなとも思った。

では、シナチクノメイガという種名が正式な和名なのかはさておき、この蛾に関して、ネット上で見つけた情報をまとめてみると、初確認は2020年(2017年には既に確認されているとの情報もあり)に愛知県においてであり、2022年には、関東でも確認され始めたようである。

これを聞くと、広まりが速過ぎる気がするが、原因は、この蛾が竹をホストにしている習性が関与していると思われる。中国南部からの竹箒等の輸入製品と共に入って来た可能性があるらしい。他にも、ルートは一緒か分からないが、竹に由来する外来昆虫が、近年日本に侵入しているとの情報も読んだ。

最後に、記憶の域を出ないが、昨年には、我家の外灯下で、このシナチクノメイガを見たような記憶は残っている。

ニカメイガ? 成虫  Chilo suppressalis (Walker, 1863)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、体長14ミリぐらいだったのではないだろうか。

種名は、ニカメイガだと思うのだが…………。

さて、このニカメイガは、稲の害虫としてよく知られる蛾である。葉裏に産み付けられた卵から孵化した幼虫が、稲の茎内に侵入・食害して、稲を枯らしてしまうとのことである。

この蛾が現れたということは、これから8月いっぱいぐらいまでは、我家の外灯下にも稲と結びつく様々な虫達が沢山やって来るものと思われる。

このニカメイガの生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島含む九州まで。海外の分布は、朝鮮半島、台湾、フィリピンや中国南東部。他にもハワイやオーストラリアやヨーロッパ南部と、稲作の普及と共に拡がったと思える地域にも定着しているようである。

ちなみに、ニカメイガの名前の由来は、稲の害虫として眺めた時に、一年に二化(ニカ)しているところから来ているらしい。

シバツトガ? 成虫 Parapediasia teterella (Zincken, 1821)

数日前に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、体長9ミリ弱ぐらいであったと思う。

違う角度からの違う個体の写真を、もう一枚。

ところで、このシバツトガと思われる蛾は、これから我家の外灯下に現れる似たような細いツトガ達と比べると、サイズ感が小さい気がする。

幼虫の食草は、種名が表すように、イネ科の芝が知られている。

生息分布の方は、国内は、北海道から沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、ちょっとミステリアスなのが分かった。先ずは、この蛾の学名で調べると、殆ど海外の情報が出てこないのである。そこで、この蛾の英名であるbluegrass webworm mothというフレーズで検索したところ、海外のウキペディアのようなものに辿り着いた。そこには、興味深いことが書かれていたのだが、アメリカ合衆国のジョージア州で、1821年に発見されたようである。その後、西方のニューメキシコ州やアリゾナ州で見つかったのpが、1930年代。カリフォルニア州のロサンゼルスで見つかったのは、1955年。サンフランシスコは、1988年。そして、目下、北米大陸のあらゆる場所に拡がり中の蛾なのである。

一応、日本では、1964年の兵庫県が初観測となっている。

知名度の割に、正確な情報の少ない蛾なのが分かった。