ルリチュウレンジ 幼虫 成虫 Arge similis (Vollenhoven, 1860)

最近、近隣でサツキの葉をガジガジやっている幼虫を見かけた。

撮った写真を見返して、蛾の幼虫ではなく、ハバチの幼虫かと気が付いたが、ここで繋がった。出会いたかったハバチの幼虫であると……。

この写真を撮った時点で、幼虫の大きさは、案外と大きくて、10ミリちょっと超えるぐらいはある。

ルリチュウレンジの幼虫である。

ルリチュウレンジと言えば、仕事で毎週数回訪れる場所に、広範囲に及ぶツツジの植栽があるのだが、そこでよく見かける黒い(間近で見ると、少し青い光沢がある)ハバチである。

結構、沢山いるので、幼虫も直ぐに見つける事が出来そうと思うのだが、なかなか幼虫には出会えないでいた。しかし、今回、他の場所のサツキの植栽で出会うことが出来た。

さて、このルリチュウレンジの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、南西諸島まで。海外は、朝鮮半島、台湾、中国の南東部に生息しているようである。まぁ、園芸植物とも言えるサツキやツツジの輸出入と共に、世界各地へと拡がってしまいそうな昆虫の気もする。

一応、成虫の写真も載せておく。

Periclista erythrogramma? Periclista属の一種の幼虫

最近、このハバチの幼虫によく出会う。

ただ、何もしなくても出会えるわけではなく、コナラの葉っぱを、ガサガサならぬバサバサした時に、地面へと落ちてくる。

上の写真の個体で、体長15ミリぐらいではないだろうか。

これだけ特徴的な雰囲気なので、種名に直ぐに辿り着けると思ったが、簡単ではなかった。最初は、蛾の幼虫から入ったが、目ぼしいものはおらず、頭部の黒い眼のような点に気が付いた。ハバチの幼虫かと思い、調べるが、写真は沢山見付けられるのに、種名は出て来ない。

結論は、和名が未だないPericlista erythrogramma(マルハハバチ亜科)が有力なのではと、思っている。

虫の分類って、意外とグチャグチャだったり、未研究の種達があるが、このハバチも、その例であろう。

生息分布に関しては、国内も海外も、ちょっと調べられなかった。

キコシホソハバチ(キコシボソハバチ)Tenthredo mortivaga (Marlatt, 1898.)

最近、近隣で見かけたハバチである。

派手目の色彩と、腹部の細さが、飛翔中から目立っていた。

静止して腹部を丸めると、腹部の細さが伝わり難いかもしれない。

大きさは、体長13ミリぐらいであったであろうか。

種名は、キコシホソハバチ。

幼虫は、ウシハコベやオランダミミナグサを食べると書いてある情報を読んだが、確かに、このハバチがいた場所は、ミドリハコベの日向の群落の中であった。

キコシホソハバチの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布は、ちょっと分からなかった。