リンゴカミキリ Oberea japonica (Thunberg, 1787)

数日前に近隣で見かけたカミキリムシのひとつである。

大きさは、正直ハッキリとは思い出せないのだが、体長18ミリぐらいだったのではないだろうか。

よく似た近似種も含めて、たまに見かけるカミキリではあるが、上の写真の個体の種名は、リンゴカミキリであると思う。

桜の葉っぱなんかを食べるカミキリらしく、バラ科の樹木の葉が好物らしい。このカミキリの写真を撮った真上にも大きな桜の木が茂っているのを知っている。

生息分布は、国内での生息のみが知られているカミキリらしく、北海道から九州………九州は近海の島々まで生息しているようである。

近隣で見かける似たカミキリに、ソボリンゴカミキリOberea sobosana (Ohbayashi, 1956)という種がいるが、こちらは、本州から九州にかけて生息しているようで、元々は九州の山地系のカミキリとの情報があるが、このカミキリも、近隣で見かける気がする。外見状の違いは、このソボリンゴカミキリの方は、肩部まで黒い部分が伸びている点である。

以下に、最近、茨城県と栃木県の県境辺りの標高300メートル付近で見かけたソボリンゴカミキリと思われる個体の写真を貼っておく。

シロスジカミキリ Batocera lineolata (Chevrolat, 1852)

数日前に近隣で見かけたカミキリムシである。

大きさは、体長45ミリぐらいだったと思う。

過去にも何回か見たことがある記憶がして、過去の投稿を確認してみたところ、5年前の8月8日に投稿済みであることを確認した。

ただ、その時は、死んだ個体の投稿であったが、今回は生体の投稿である。

種名は、シロスジカミキリ。黄色い斑点が目立つカミキリなので、どうしてシロスジカミキリという種名なのかは、いまいちピンと来ない。

そして、国内のフトカミキリ亜科のカミキリムシとしては、最大種としてのことである。ここで、疑問が生じたのが、近隣でよく見かけるミヤマカミキリの方が大きい気がするという漠然としたイメージである。ただ、これは直ぐに、ミヤマカミキリはフトカミキリ亜科ではないかとの予測が立てれたのだが、案の定、ミヤマカミキリは、カミキリ亜科に属するカミキリであった。

このシロスジカミキリは、誕生から4年ぐらいの寿命を持つカミキリムシらしいが、4年目ぐらいのゴールデンウィーク辺りに地上に現れ、それ以前は、ブナ科の木の中で幼虫(一瞬、蛹)として、ずっと成長し続けている。

成虫は、数週間の寿命であるが、稀に8月頃まで生きながらえている個体もいるとのことである。5年前の8月に投稿した個体も、死んではいたものの、風化や傷みはひどくなかった記憶があるので、成虫として長生きした方の個体だったのかもしれない。

上の写真の個体がいた場所の側には、かつての栗林の面影がハッキリと残っており、それらの朽ち掛けの栗の木の中で育って来たものと想像する。故に、栗栽培を生活の糧にしている栗農家さん達からすると、要マークのカミキリムシと言えるかもしれない。

生息分布の方は、国内は、本州以南…………九州の徳之島の辺りまで生息しているとのことである。海外は、韓国、台湾、中国南東部に生息している模様。南方系のカミキリムシらしく、高山にはいないとの情報もあった。

あと、このカミキリを捕まえた際の感想だが、チーチーとよく鳴く(実際は摩擦音)カミキリムシだなとの印象を持った。

ルリナガスネトビハムシ? Psyllioides brettinghami Baly, 1862

最近、近隣で見かけた極小のハムシである。

大きさは、体長で3ミリぐらいである。

特徴としては、後脚腿節の太さである。この特徴から直ぐに辿り着いたのが、ナトビハムシであるが、ナトビハムシは、後脚の腿節以外は、褐色の脚のようである。上の写真の個体は、全ての脚の色が黒っぽい。

こうなると、ルリナガスネトビハムシという種が浮上してきたが、ナトビハムシの食草がアブラナ科の植物なら、ルリナガスネトビハムシの食草は、ナス科の植物なのである。

上の写真の個体が食べている葉っぱが、何であるかは、写真からは、思い出せない。いつでも行ける場所なので、もう一度行って確認してみようと思っている。

ちなみに、この場所は、カナムグラが優先種として繁茂している場所だが、カナムグラには、アサトビハムシという同属の種が付くらしいが、どうも色合いが違う。

まぁ、もう一度、上の写真の個体が食べていた植物を確認してみれば、更に種名を絞りやすくなるが、取り敢えず、今の時点では、外見的に1番近いルリナガスネトビハムシに?マークを付ける形で投稿させて頂いた。

ルリナガスネトビハムシの生息分布の方は、国内は、本州以南、九州を経て沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、小笠原諸島からの繋がりか、ニュージーランドからの報告が濃く上がっているようである。ただ、同属内には、とても外見的に似た種が多いので、国内でも海外でも混同が起きている可能性は無きにしも非らずと思われる。