カジイチゴ

最近まで、この低木がキイチゴ/ノイチゴの仲間だとは思っていなかった。

時たま、畑の端っこの方に植っていて、太い赤紫色の茎が蔦を伸ばすように生えて、皮質で大きな葉を持つこの植物は何であろうとの疑問を持ち続けていた。

しかし、最近、その植物に、オレンジ黄色の実がなっているのを見て、野苺の仲間かと納得した。

それにしても、大きな葉と太目の茎と、その辺に色々と生えているキイチゴの仲間達とは一線を画す。

さて、今回、投稿してみようと思ったきっかけは、そのカジイチゴの実の味がきっかけであった。その日、その場でその写真の個体の実を頬張ってみたのだが、想像より渋さも酸味もなく、甘いのである。甘いだけの味に付き物のねっとり感や得体の知れない苦味感のようなものも無い。最高に美味しいジャムが作れそうな味である。

我家の庭に一本植えたくなったのは言うまでもない。

このカジイチゴ……近隣で野に溢出しているのは見たことがなく、明らかに人為的に植えられたものばかりが目に付くが、今では、ホームセンターの園芸売り場でも見かけることはない。

昔の人が、この甘い野イチゴを畑の片隅に植えた背景や時代が知りたくなる少し昔の農村を偲ばせてくれる低木である。