ヒメクルマコヤガ 成虫 Oruza divisa (Walker, 1862)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、開張で20ミリぐらいであったであろうか。

一目で、初めて見る蛾だと分かったが、調べたところ、ヤガ科ベニコヤガ亜科のヒメクルマコヤガと判明。ヒメクルマコヤガのクルマに当たる部分が、何を意味しているのかは、ちょっと分からなかった。

幼虫の食草が興味深くて、稲に稲麹病を発生させる麦角菌(バッカクキン)科のカビの一種を食べるとのことである。ここで、麦角菌って何だろうと思い、調べたところ、イネ科やカヤツリグサ科の花穂に寄生するカビの一種で、有毒なものらしい事が分かった。古くから、食べると幻覚を見たり、妊婦は流産をしてしまったりする事が知られているようである。そういう意味では、麦角菌に冒される稲を少なくしてくれる可能性があるので、田んぼの周りにはいっぱいいてもらいたい蛾なのかもしれない。

この蛾の生息分布の方は、北海道から九州屋久島辺りまで。海外の方は、自分がちょっと調べたところ、台湾や中国にもいるようである。ただ、麦角菌自体が、熱帯や亜熱帯の環境を好む菌らしいので、もっと暑い地帯にも生息しているものとも思われる。

キスジコヤガ 成虫 Enispa lutefascialis (Leech, 1889)

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長9ミリぐらいだったであろうか。

種名は、ヤガ科ベニコヤガ亜科のキスジコヤガ。

幼虫の食草は、地衣類であり、幼虫自体も、地衣類を纏いながら生活をするようである。

ここでピンときたのだが、家の壁に、地衣類を纏った緑色の蓑虫がぶら下がっていたのを思い出した。もしかすると、この蛾の蛹だった可能性があるなと思い始めている。

シマフコヤガ 成虫 Corgatha nitens (Butler, 1879) 2

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長9ミリぐらいだったのではないだろうか。

種名は、ヤガ科ベニコヤガ亜科のシマフコヤガ。

幼虫の食草は、地衣類とのことである。

昨年の6月29日に投稿済みの種であるが、昨年の投稿時の写真よりは良い写真が撮れたと思うので、再投稿している。

国内は、本州から南西諸島まで見られる蛾のようである。