カクムネベニボタル? Ponyalis quadricollis (Kiesenwetter, 1874) 茨城県と福島県の県境付近 標高600メートル

茨城県と福島県の県境付近に、植物観察をするお気に入りの場所があり,先週末に出かけてみた。

観察中には、数種の昆虫にも出会ったが、本種もその一つ。

指を離れ飛んで行く直前の写真をもう一枚。

大きさは、体長で12ミリ弱ぐらいだった。

種名は、カクムネベニボタルだと思う。ヒメカクムネベニボタルという種も紹介されているサイトも見かけたが、両種の違いをしっかりと納得の行くように説明してくれているサイトには出会えなかった気がするので、投稿の多かったカクムネベニボタルの種名を使ってみたく思った。

さて、このカクムネベニボタルというネーミングには思い出がある。身近な近所の昆虫達に関心を持ち始めた5年ほど前に、近所の里山で見かけた似たような赤褐色の上翅を持ち、立派な串髭状の触角を持つ甲虫を、カクムネベニボタルと紹介して投稿したことがある。しかし,その後、同じような特徴を持ち近所で見かけることが出来る虫に、アカハネムシの仲間達が居ることを知ったのであった。結果として、5年前の投稿は、種名をカクムネベニボタル改めアカハネムシの仲間に変更した思い出がある。

ただ、今回出会った本種は、カクムネベニボタルで合っていると思う。ちなみに,他にも本種と紛らわしい種がいて、それはニホンベニコメツキと言うらしいが、私はまだ出会った事がない。

このカクムネベニボタルの生息分布は、国内は、本州以南……九州までである。海外はちょっと分からなかったが、カクムネベニボタル属(Ponyalis Fairmaire, 1900)という属まで範囲を拡げると,国内でも暑そうな沖縄含む南西諸島にそれぞれの島に少し特化した亜種達が居ることが知られており,海外は、韓国や台湾からの報告がある。

ムネクリイロボタル 雌 Cyphonocerus ruficollis (Kiesenwetter, 1879)

2日前に我家の外灯下に来ていた小さな甲虫の一つである。

大きさは、体長8ミリぐらいだったのではないだろうか。

直ぐにホタルの仲間ではないかなと、その路線を調べると、ホタル科クシヒゲボタル亜科に属するムネクリイロボタルの雌と判明。

初投稿の種かと思ったのだが、確認してみると、昨年のほぼ同時期の5月17日に投稿済みの種であった。しかし、今回の写真の個体と随分と頭部の辺りの雰囲気が違う気がした。そこで、調べてみたところ、このムネクリイロボタルは、オスとメスで胸部から頭部にかけての雰囲気が確かに違う種であることを確認した。

雄の胸部は微妙に大きい感じで、頭部自体は隠れてほとんど見えないように見える。そして、触角も雌は、上の写真のように、片側だけに鋸歯があるタイプだが、雄の触角は、両側に鋸歯がある櫛髭状なのである。

さて、生態や分布に関しては、昨年の投稿を引用して以下に貼り付けておく。

湿った環境を好む陸生のホタルであり、幼虫は陸生の貝を食べるようである。ちょうど、このホタルが現れた場所の近くには、最近、ミスジマイマイの幼体っぽいのが沢山成長しているし、我家の敷地内に小さめのカタツムリやオカチョウジガイやキセルガイの仲間は多い方だと思うので、それらを食して育ち上がって来た可能性も無きにしも非らず。

このムネクリイロボタルの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布に関しては、海外からの報告は目立たず、日本国内にだけいるホタルの可能性も感じた。

最後に、このホタルが光るのか否かに関しては、若干光るとか、全然光らないとか、二つの意見があった。という事で、家の中に持ち込み、暗くした部屋で自分で確かめてみようと、捕まえるために、この写真を撮った場所に戻ったのだが、既に他の場所に移動した後であった。

最後の段落に関しては、またもや、その試みをするまで機転が回らなかった。一応、ホタルは、雄の方が光量は強いけど、メスも光るのではと思う。

ムネクリイロボタル 雄 Cyphonocerus ruficollis (Kiesenwetter, 1879)

先ほど、我家の外灯下に来ていた甲虫の一つである。

大きさは、体長9ミリぐらいだったのではないだろうか。

なんかホタルの仲間っぽいようで、違うようで、迷ったが、ムネクリイロボタルなのではと思う。ちなみにムネクリイロボタルのメスは、こちら。

湿った環境を好む陸生のホタルであり、幼虫は陸生の貝を食べるようである。ちょうど、このホタルが現れた場所の近くには、最近、ミスジマイマイの幼体っぽいのが沢山成長しているし、我家の敷地内に小さめのカタツムリやオカチョウジガイやキセルガイの仲間は多い方だと思うので、それらを食して育ち上がって来た可能性も無きにしも非らず。

このムネクリイロボタルの生息分布は、国内は、本州、四国、九州。海外の生息分布に関しては、海外からの報告は目立たず、日本国内にだけいるホタルの可能性も感じた。

最後に、このホタルが光るのか否かに関しては、若干光るとか、全然光らないとか、二つの意見があった。という事で、家の中に持ち込み、暗くした部屋で自分で確かめてみようと、捕まえるために、この写真を撮った場所に戻ったのだが、既に他の場所に移動した後であった。