トラマルハナバチ Bombus diversus (Smith, 1869)

最近、近隣で見かけて写真に撮っていたハナバチである。

静止してくれず、常に飛び回っていたので、どうしてもピントが合わせられなかった。

大きさは、腹部を丸めていることが多いので、推測し難いが、余裕で体長20ミリは超えそうな大きなハチである。

別の角度から写した写真をもう一枚。

沢山の毛深い蜂の中から、本種に行き着く特徴を見出すと、頭部に毛が生えていない事と、脚部腿節の太さであろうか。

こうした点を材料に種を特定すると、おそらく、トラマルハナバチであろうとの結論に至った。

上の写真の個体は、大きさから越冬した雌であることが分かり、それらより小さい雄や働き蜂は、夏以降に現れるようである。

また、マルハナバチの仲間達は、土中に作られたノネズミ達の巣が遺棄されたものを巣として利用しているということも知った。

さて、このトラマルハナバチの生息分布は、国内は、北海道から九州まで。海外は、韓国からの生息報告が上がっており、朝鮮半島には生息しているようであり、ロシア沿海州南部にも生息していると思われる。

ニホンミツバチ?

今年に入ってから、とある大きな針葉樹の根元に蜂の大群が出入りしているのには気が付いていた。

多分、ニホンミツバチって、ああいう所に巣を作るよなとの知識は持っていた。ただ、これまで、あまりのハチの大群に近付けないでいた。

しかし、この日は、巣離れしてしまったのか、疎らにしかハチは飛んでいなかったので、今まで覗けなかったその木の根元の洞を写真で写してみた。

この上の写真のハチが、ニホンミツバチなのかなと思いたいのだが、正しいのであろうか。

さて、ニホンミツバチが巣を作る場所として、こうした巨木老木の根元の洞や石垣の間、他にも隙間の多い昔の人家の壁等があるらしいが、もはや、そういう環境って、益々無くなっている気がする。

人間が人間を中心に街や里山をデザインする時に、人間から見て不必要なものは、どんどんと切り捨てられて行く気がする。

自然界の中での多くの生物の真剣な営みに触れると、自然界の中で、決して、人間が一番偉い生物ではない事を悟らさせられる。人も虫も植物も、皆平等なんだと思う。

コマルハナバチ

最近、近隣でこの真ん丸いハナバチの写真を撮っていた。

この手のふっくらとしたハナバチの仲間としては、ちょっと小さめ(体長1センチ)だなとの印象は持っていた。後で知ったが、雌はひとまわり大きいようである。

調べたところ、毛の色合い等の特徴からコマルハナバチが有力候補だなと感じた。

この写真の個体は、雄であり、雌は、全身が黒く腹部の先の方だけがオレンジとの事である。そして、上にも書いたが、雌の方がひとまわり大きいようである。

紛らわしい種類が数種類存在するが、特にオオマルハナバチではなく写真の個体をコマルハナバチと思ったもう一つの根拠は、嘴の長いところである。以下に、長い嘴の特徴が撮れたと思える写真を載せておく。