キクセダカモクメ 成虫 Cucullia kurilullia kurilullia (Bryk, 1942)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長20ミリぐらい。

正面からの写真をもう一枚。

頭部の方の形状が目に付くが、蛾には、このような形状を持つ種もおり、一般的に種名にセダカ(背高?)が付いてる場合が多い気がする。

本種も、それに倣い、種名は、キクセダカモクメだと思われる。ヤガ科に属する蛾である。

そして、初めて目にする蛾でもあった。一瞬、近隣のノゲシの仲間でよく幼虫を見かけるホソバセダカモクメの成虫かと思ったが、キクセダカモクメの方に全然似ているので、本種は、キクセダカモクメで合っていると思われる。

さて、幼虫(キクセダカモクメ)の食草はと言うと、キク科の植物とのことだが、過去にセイタカアワダチソウを食べているのを見たことがある。ちなみに、少し似ているホソバセダカモクメは、幼虫のステージでは、色合いのパターン的に、本種の幼虫とより似ている気がするのだが、ホソバセダカモクメの幼虫の方は、夏から秋にかけて、ノゲシに群がっているのをよく見かける。

では、本種、キクセダカモクメの生息分布はと言うと、国内は、北は北海道から、南は対馬含む九州まで。海外の生息分布は、ちょっと調べただけでは掴めなかった。

最後に、都道府県が独自に定めるレッドデータでは、香川県が絶滅危惧種Ⅱ類に指定しているようである。

トビモンアツバ 成虫 Hypena indicatalis (Walker, 1859)2nd

数日前に我家の外灯下で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長13ミリぐらい。

まだまだ春になったばかりで、蛾達の活動も緩やかな中、活動を始めている蛾として気になったが、種名はトビモンアツバだと思う。

2年前の秋の10月13日に同種の投稿をしているが、ここから分かるように、その2年前の個体も、今回の個体も、秋に生まれて越冬する(した)個体なんだと思う。また、6月ぐらいにも出現してくるようである。

幼虫の食草は、イラクサ科のカラムシとのことだが、近隣の里山には、遠い過去に繊維にするために植えられたカラムシが自然繁殖する形で、今もあちこちで見かける事が出来る。

前回の投稿でも触れたが、この蛾は、生息分布の方は、国内は、関東地方以西……九州近海を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布の方は、韓国、台湾、中国南東部で確認されている。所謂、暖かい地域の蛾であることが分かる。ただ、暖かい地域の蛾も、北関東の冬の寒さに負けずに、成虫のステージで越冬できるんだと、感心してしまっている自分がいる。

チャマダラキリガ 成虫 Rhynchaglaea scitula (Butler, 1879)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長17ミリといったところであったろうか。

種名は、チャマダラキリガだと思う。

成虫で越冬する種類で、11月ぐらいから翌4月ぐらいまで見られる蛾とのことである。

幼虫の食草は不明らしい。(常緑のカシ類との情報もあった。)

似た種類にクロチャマダラキリガがいるとのことだが、私も過去にクロチャマダラキリガと断定した蛾の投稿をしているが、1番の違いは、前翅後端が、チャマダラキリガの方は、真っ直ぐではなくギザギザになっているようである。上の写真でも、右の翅の方で、ギザギザなのを確認出来ると思う。

チャマダラキリガの方も、過去に、であることを写真が少し小さく不鮮明であるが投稿済みなのを確認したが、その時にも言及したが、チャマダラキリガは、暖かいところを好む蛾のようで、生息分布の方は、国内は、北は、太平洋側は宮城県、日本海側は石川県……南は、九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布の方は、朝鮮半島の南部の方には居る蛾のようである。