ベニバナボロギク C. crepidioides

数年前から、この植物の事は知っていた。とある場所に小さな群落があり、毎年、夏の終わり頃から、一般的な花とは言えないような赤い筒状花を咲かせるこの植物を目にしてきていた。

ただ、その場所以外で見たことがなく、その場所の群落は人為性を強く感じ、近隣の身近な植物とは、私の中で言い難いため、投稿は控えてきた。

しかし、最近、ポツリポツリと慎ましくではあるが、近隣の別の場所でも2箇所ほど見る機会があったので、身近に生える植物として、投稿してみる。

名前は、ベニバナボロギク。アフリカ原産の外来種で、日本で生息が確認されたのは、1947年から1950年の間に九州においてであった。

ざっと調べたが、生態系被害防止対策種には含まれていないようである。

さて、ボロギクと名前が付く植物で他に思い付くのは、ノボロギク(ヨーロッパ原産で、渡来は明治初期)とダンドボロギク(北アメリカ原産で、1933年に愛知県段戸山で初確認)の2種だが、どちらも近隣では見かける。ノボロギクの方が、来歴が全然長いためなのか、近隣の何処にでも生えてくる感じである。

そして、ダンドボロギクと言えば、偶然、自分は気が付いたのだが、茎を折ると、みずみずしく、なんとも爽やかにスパイシーな好感の持てる匂いを嗅がせてくれる植物である。匂いは似ていて全然違うが、ミョウガみたいな雰囲気である。暇があったら、ダンドボロギクを料理に使ってみたいと思いながら、今のところ実現していない。

という事で、今回、属は違えど似た雰囲気の今回のベニバナボロギクも、匂いの方はどうなのであろうと好奇心を持っていた。茎を折って、匂いを嗅いだところ、確かにダンドボロギクに近いような匂いは持っている。

また、実際のところ、このベニバナボロギクは、野菜としても食べている国があるようである。春菊のような味と食感との事だが、そのうち試す心の余裕と時間が出来る事を願う。

ヤブマオ

数年前から、この場所にこの植物が生えているのは知っていたが、最近、少しづつこのヤブマオの仲間達が掴めて来た気がする。最近までは、ヤブマオの仲間と、カラムシの仲間の区別すら出来ていなかった事を認める。

数日前に撮った写真であるが、葉は意外と大きく、大きい物は縦に18センチぐらいの長さがある。

あとは、このヤブマオの特徴としては、葉の周りの鋸歯が深くない。

最近撮った写真だと虫食いや枯れ始めということもあり、少し分かりづらいと感じるので、昨年の6月に同じ個体群を撮った写真も以下に載せておく。

さて、このヤブマオだが、インターネット上では、葉の鋸歯の深い個体達も、ヤブマオとして紹介されていたりもする。個人的には、近所の里山では、そちらの鋸歯が深いヤブマオの方を目にする機会が多い気がする。

そして、そうしたヤブマオを、メヤブマオという名で紹介している方々も多いが、私もそうした葉の鋸歯の深いヤブマオと、今回投稿しているような葉が少し大きめで鋸歯の深くないヤブマオを区別した方が良いと感じているタイプである。ゆえに、前者を、メヤブマオ……後者をヤブマオと呼びたい。

そして、この近所の里山のメヤブマオ含むヤブマオ達は、カラムシの仲間と比べると、少し涼しげな場所に集まっているように感じる。例えば、谷地の斜面と平地面の境目とか少し湿っていて、更に谷地の斜面の木々が時間帯によっては、日陰を作ってくれるような場所に生えている気がする。(種名に薮が入ってる時点で、私の感想もあながち根拠のない事とも言えない気がする。)一方、カラムシの仲間の方は、一日中、炎天下になるような場所にも生えている気がする。

さて、ヤブマオの分布は、北海道から九州迄と、可能な限りの近縁種は、朝鮮半島や中国にも自生しているようである。

ハゼラン

9月の半ばに家から一番近い山系の山に登った時に、まさに1号目付近の集落内の水路脇で見かけた。

近隣近所で見たことない植物だったが、雰囲気が可愛くて、気にはなっていた。

調べたところ、ハゼランという名で、明治時代に入ってきた植物である事が分かった。原産地は、西インド諸島と書いてあったのを読んだ。

外来種なのだが、野外への溢出は、目立つほどでないのか、生態系被害防止対策種のリストには入っていないようである。

ランが名前に含まれているが、ナデシコ目ハゼラン科の多年草である。

原産地の方では、葉を野菜として食べる習慣もあるみたいである。