イモキバガ (イモコガ)成虫 Helcystogramma triannulellum (Herrich-Schäffer, 1854) 2nd

虫達が活発に活動するには、少し暦の上では早いかなと思いながらも、例年より暖かい日が多いことから、本日、今年、初めて家の外灯を付けてみた。

そして、今年初めて我家の外灯下に現れた昆虫は、以下の蛾であった。

大きさは、前翅長7ミリぐらいだったのではないだろうか。

前翅上に見える白い点の雰囲気から、イモキバガっぽいなと思ったが、おそらくイモキバガで合ってると思う。

イモキバガは、我が家の外灯下のレギュラーとも言えて、一年を通して、見る事が出来る気がする。大概は、前翅上の白い丸が、もっとくっきりと見える個体が多い気がする。

関東では、年に4回羽化しているようで、もっと暖かい地域では、これが6回から7回の誕生になるようである。そして、上の個体は、昨年の晩秋に誕生した個体が越冬し、最近活動を再開した可能性もあるようである。それが理由で、白い丸が劣化で薄くなってしまったのかなと思いたがっている自分がいる。

さて、このイモキバガの生息分布は、国内は、北海道から九州を経て、沖縄近海までとのことである。海外の生息分布は、アジアは朝鮮半島、台湾、中国沿岸部、そして遠くヨーロッパは、ポルトガルや、地中海や黒海の沿岸部に生息しているようである。ちょっと、この世界分布から法則性を見出すのは難しい気がする。

この蛾の幼虫の食草は、サツマイモの葉やヒルガオの葉であるが、サツマイモの原産地は、中央アメリカ……ヒルガオの原産地は、東南アジアということで、このイモキバガという種の誕生の地を個人的に推測するのを難しくしてくれている。

ギンモンシマメイガ 成虫 Pyralis regalis [Denis & Schiffermüller], 1775

少し日が経ってしまったが、本年11月11日に我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。

大きさは、前翅長1センチぐらいであり、小さな蛾の部類であると感じていた。

雰囲気が、メイガ科シマメイガ亜科の蛾っぽいなとは感じたが、調べると、やはり、メイガ科シマメイガ亜科のギンモンシマメイガと判明。

2年前の9月23日にも投稿済みの種であるが、今回の方が、少し良い写真が撮れたと思うので、再投稿してみた。

さて、このギンモンシマメイガで特筆すべき習性は、前回の投稿でも触れているが、幼虫が、スズメバチ科の蜂の巣(オオスズメバチ、ケブカスズメバチ、セグロアシナガバチの巣と限定されている方もいた)を食べるというところである。我家の敷地内には、スズメバチの巣は出来たことを見たことがないが、数種類のアシナガバチが、毎年巣を作っている。火のないところに煙は立たずで、このギンモンシマメイガも、そうした環境に誘き寄せられて来たものと思われる。

蜂の巣を食べる蛾は、科に囚われず、他にもいるが、シマメイガ亜科の蛾の中で、どうして蜂の巣を食べるようになったのか、そのキッカケというかスタートの経緯が知りたいものである。

さて、このギンモンシマメイガの生息分布は、国内は、北海道以南……九州近海の島嶼まで。海外は、朝鮮半島や台湾。あとは、ロシアや中国の東部に疎に生息しているのが分かった。そして、ヨーロッパの地中海側と北の方のバルト海に面したリトアニアの辺りにも濃く生息しているのも分かった。少し、興味深い生息分布だと思った。あと、少し山地性の蛾だとの情報もあったが、こちらも興味深い情報だと思った。

アカムシユスリカ? 雌 Tokunagayusurika akamusi (TOKUNAGA)

この写真を撮ったのは、9月19日。場所は、我家の外灯下である。

時々、我家の外灯下で見かける昆虫であったが、種名に辿り着けないでいた。

大きさは、正直思い出せない。

見かける度に、蚊の仲間なんだろうなとの予想は付いたが、先ほど、オオユスリカの雌であろうという事を知った。ただ、オオユスリカと言われているものも、実際には何種類か存在する可能性はあるので、正確には、オオユスリカの仲間の雌なのかもしれないと考えていた矢先に、アカムシユスリカなる種の存在を知ることになった。

ゆえに、上の写真の個体のタイトルは、アカムシユスリカとしてみた。

ちなみに、オオユスリカの投稿は過去にしてなかったかどうか確認したところ、オオユスリカ?の雄(本年4月頭)という投稿はしていた。しかし、そちらが、アカムシユスリカのオスではないかとの不安も芽生えたが、アカムシユスリカは、10月11月の発生が目立つユスリカのようである。

このアカムシユスリカの生息分布は、調べたところ、学名からも推測出来るように、日本にほぼ限られているように思える。

一方、オオユスリカの世界分布は、ヨーロッパの比較的高緯度地域に、北米大陸のアメリカ合衆国の北東部とカナダとの国境付近。それと、テキサス州の辺り。アジアには、日本、朝鮮半島、ロシア沿海州、中国の東部から生息報告があがっているようである。

実際のところ、オオユスリカとアカムシユスリカに、どのような違いがあるのかを詳しく記した文献に果たして出会えるのであろうかと言うのが、私の率直な感想である。

この蚊の幼虫は、淡水の小物釣りの餌に利用される所謂、赤虫である。