クモンクサカゲロウ Chrysopa formosa (Brauer, 1851)

数日前に我家の外灯下に来ていたクサカゲロウの一種である。

大きさは、体長で10ミリぐらい。翅の先までで15ミリぐらいだったであろうか。

最初は、我家の外灯下の定番のクサカゲロウであるヤマトクサカゲロウ(背に黄色い条が見える)かと思ったが、肉眼でシッカリと見た時に、腹部に何本かの黒いスジが入っているのが目に飛び込んできた。写真だと翅の網目と被ってしまい、分かりにくくなってしまっている。

この腹部の黒いスジが、この個体だけの特徴の可能性も視野に調べてみることにしたのだが、すると、同じ特徴を持ったクサカゲロウがヒットして来た。名前は、クモンクサカゲロウという種である。

種名のクモンの由来は、頭部に九つの紋があるところから来ているとの知識を得たが、確かに一部隠れてしまっているが頭部に紋(今回の場合は、小点)が見て取れる。

さて、このクモンクサカゲロウの生息分布は、国内は、本州から九州と大雑把に書かれた情報しか拾えなかった。一方、海外の生息分布は、動物地理学的な旧北区の日本と同じような緯度のエリアには遠くヨーロッパの方まで生息しているクサカゲロウであると分かった。ちなみに、ヤマトクサカゲロウ(Chrysoperla nipponensis (Okamoto, 1914))は、学名に、nipponensisと言うふうに付くぐらいなので、日本と日本の近くの国々からの生息報告があるぐらいである。

ヨツモンカメムシ Urochela quadrinotata 群馬県吾妻郡 標高750メートル

最近、この地を訪れた時に見かけたカメムシである。ポツンと佇む一軒宿の館内や露天風呂で多く見かけた。

大きさは、体長14ミリぐらい。

種名は、クヌギカメムシ科に属するヨツモンカメムシ。

北方系のカメムシらしく、山地のニレ科の樹木……オヒョウやハルニレ等に付くらしい。では同じニレ科のケヤキやアキニレなんかは、どうなのであろうとも思った。

生息分布の方はと言うと、国内は、北海道から九州まで。海外は、朝鮮半島からロシア沿海州南部にかけて。台湾と、中国の河北省辺りからの報告が上がっているようである。

北海道以外では、あまり見かけれないカメムシとの情報もあり、都道府県が独自に定めるレッドデータでは、長野県、富山県、兵庫県、島根県が準備絶滅危惧種に指定。埼玉県が絶滅危惧I類に指定している。

11月になったこの時期に見れたのは、越冬準備の為、暖かい場所を探そうと地表近くに降りて来たものと思われる。

ヒメカマキリモドキ  Mantispa japonica (McLachlan, 1875)

先ほど、我家の外灯下に来ていたカマキリに似た昆虫である。

大きさは、体長で12ミリぐらい。翅端までの長さで、20ミリ弱ぐらいになるであろうか。

種名は、ヒメカマキリモドキ。

雰囲気がカマキリに似ているが、アミメカゲロウ目の昆虫である。

ただ、習性はカマキリと同じで、自身の鎌を持って小昆虫を狩るようである。

生息分布の方は、国内は、北海道から九州まで。海外は、韓国からの報告は多数上がっているようである。

千葉県が絶滅危惧I類に、埼玉県が準絶滅危惧種に指定している昆虫でもある。