マイマイガ

先日の夜の庭パトロール中に発見して写真に収めた毛虫の写真をもう一枚。

写真だと大きさの感覚が掴めないと思うが、左の大きい方は、10センチ以上あったと思う。

マイマイガの幼虫なんだと思う。自信満々に種を断定していないのは、蛹になる間近の終齢の幼虫に出くわすのは、初めての気がするし、毎年、庭で当たり前に遭遇する無数の小さい時期のマイマイガの幼虫達とは色合いが違う気がしたからである。

庭で、よく目にしているマイマイガの幼虫の写真はこれ。

と書いて載せておきながら、この若齢の時の幼虫の写真は、クワゴマダラヒトリの幼虫なのではないかという思いが強くなってきた。

ゆえに、今回の夜のパトロール中に見つかったマイマイガの幼虫だけを見て気付いた感想だけを書いておく。

マイマイガの幼虫と言えば、周期的に大量発生したり、あらゆる樹木の葉を食害してしまう恐ろしい毛虫の風評いや実績が有り、私も要注視してる(本来なら蛾の世界の刑務所とかに入って貰って、極刑とか仮釈放無しの無期懲役を受けるべき蛾の世界のサイコパス種?)けど、我家の庭で捕まえた2匹がムシャムシャ食べていたのは、樹高2メートルぐらいになったクルミ科のペカンとブナ科のレッドオークの葉っぱだった。

どちらの樹木も、かなり大きな葉っぱ(柏やほうの木の葉っぱが更に大きくなったイメージ)を持つという共通点がある。

我家には、他にも様々な樹木が植わっているのに、何故その木を選んだ?という一見見落としがちな疑問が、私の脳裏に芽生えた。

きっと、大きな葉の方が、隠れながら食べれたり、こまめな葉の間の移動をせずに、葉っぱ一枚で、効率的に食事が出来るとか考えてるんだろうなと思った。

頭いいよな。昆虫達。


……追記……

上の投稿から、2日後、我家の庭で、正真正銘のマイマイガの若齢幼虫を見つけた。クワダラゴマヒトリとサイズと形状が似てるので、これまでゴッチャになってたが、来年は、この幼虫2種の生態の違いを意識的に観察してみようと思う。

以下が、昨日見つけたマイマイガの若い幼虫。やはり、数ある樹木の中から選んでるのは、ブナ科のレッドオーク。

ちなみに、マイマイガの幼虫は、庭でその後も度々出くわす事になるが、一部のネット上の投稿で、ブランコ毛虫との別名で紹介されているような、幼虫が糸を吐きブランコのようにぶら下がり揺れている姿は、一度も見たことがない。

カレハガ

昨日の夜から、気まぐれで、懐中電灯を片手に、庭を夜のパトロールと称して、一回りする事にしてみた。

目的は、夜に活動している生き物を見つける事なんだろうか。

思いの外、出会わなかったんだが、最近お気に入りの扇爪柿というモミジの園芸品種の滑らかな幹肌が、一部微妙に盛り上がりサワサワ揺れているのを、私の目は見逃さなかった。更に、目を凝らしていると、その保護色の薄い盛り上がりは、蛇のように幹に少し巻き付く感じで、上へ上へと動いていた。

この時点で、この物体の正体は分かった。1ヵ月ほど前にも、同じ毛虫の少し小さいものを見つけ、写真に収めていたのだが、夜に懐中電灯の灯りだけで撮った写真は、種を特定するには不十分なものだった。ゆえに、もう一度出会い、ちゃんと捕まえて写真が撮りたかったのだった。

そして、撮った写真が以下のものである。

体長10センチ以上のカレハガの幼虫………大きさに、少し怯(ひる)んだ事を認める。

さて、カレハガの幼虫の事を色々調べていて、ネット上の一つの疑問点に行き着いた。

疑問点というのは、カレハガとクヌギカレハというとても類似した2種は、別の種類なのか?

尾の方に有る隆起の数で見分けるとか、クヌギカレハには毒が有るけど、カレハガには無い等、信憑性はどうなのという記事に出くわす事があった。

ちなみに、毒毛は、頭部の方の紺色の所に集中して有り、常にこの紺色の毛束の部分が露出しているわけではなく、興奮威嚇状態の時などに現れるらしい。より頭部の方に、本来は、もう一つこの紺の部分が存在するのだが、この写真を撮った時には、この幼虫は、そのより頭部に近い紺色の部分は露出させていない。普段はこの紺色の部分は、二つに折り曲げられるようなイメージで身体の内部に隠れるようになっていて、興奮状態の時に押し出され現れるみたいな印象。

そこで気付いた事は、蛾の幼虫、成虫共に、まだまだ知られていない生態や習性を持ったりしているものが沢山いたり、観察不足や実験不足で、種の特徴の報告に一定性が確立されてない蛾も多いなと感じた。

少しずつ情報を整理・吟味して、世の中の人に分かりやすく生き物の正確な特徴が紹介されるシステムが、ネット上にも必要だと思い始めた。