タウナギ (土浦市)

古い写真を整理していたら、タウナギの写真を見つけたので投稿してみることにする。撮影年月日は、2013年9月25日となっている。

写真だと分かりづらいが、この個体で30センチぐらいあったのを憶えている。

霞ヶ浦に隣接する沼で捕まえた。当時、この沼に行けば、大袈裟に言って百発百中捕まえる事ができた。ただ捕まえ方にコツがあって、その捕まえ方は、敢えて言わない事にしておく。理由は、ある植物と起因していて、その植物が増えすぎる事が生態系のバランスを崩す危険性があるような気もするからである。

さて、このタウナギとの出会いも、この時が初めてだったのではと思う。人生でウナギと名前に付く淡水の生物を捕まえたのは、一般的なウナギ、ヤツメウナギの一種(栃木の清流で結構捕まえれる)に続き、3種目となったのかな。(笑)

さてこのタウナギの習性として興味深いのは、生まれた当初は雌しかおらず、ある大きさになると雄に性転換するものも現れるという性質である。また、日本の本土に生息しているタウナギは、雌が産み落とした卵を雄が守る性質が有り、雄が仔魚を口内で保育したりもするようである。

タウナギは、元々は日本本土には居らず、1900年頃に奈良県に移入された記録が有り、そこから各地に広がったものではと思われている。国立環境研究所の侵入生物データベースによると、現在太平洋岸の地域を始めとしたいくつかの県で生息が確認されているが、実際はもっと多くの都道県に広がっていそうなイメージは描ける。

この東南アジアから東アジア中国を経て朝鮮半島にまで生息域が広がるタウナギという魚は、DNA的には3種類に分類できるようで、日本本土に広がったものは大陸中国のものと同じ型であり、日本の領土内には、沖縄含む南西諸島に、これと違った型が生息しているとの事である。また、これ以外に東南アジアには、3種目の東南アジア型が存在する。

しかし、台湾には、距離が近い南西諸島型がいるわけでは無く、東南アジア型と日本・中国型の二つの型が存在してるらしい。また、東南アジア型と南西諸島型は、雄が仔魚を保育する習性は持っていないとの事である。ちなみに、台湾にいる東南アジア型のタウナギは、ある水草に卵を産み落とされた後は、何の保育も受けずに仔魚は成長してゆくとの事である。そして、私が上で秘密にした植物と台湾のタウナギが産卵に使う植物が、偶然にも一緒なのである。この事実から分かることは、私が近所で捕まえているタウナギは東南アジア型の可能性も考えれるし、日本本土に入ってきたと言われる中国型も、その水生植物とはなんらかの関連性を備えている可能性もあるかなと思われる。まぁ私に時間があれば、奈良県辺りのタウナギを手に入れて、その水生植物に産卵するかの実験やデータ取りをするだけだが……そんな時間あるわけ無い。(老後にやりたい実験リストにでも入れておく事にする。)

最後に、このタウナギの身は、川魚にしては珍しく赤身で、カツオの身の様なドス黒い色見である。ただ、中国では重要な食材として扱われてるようである。

最後に、もう一枚タウナギの写真をアップして、この投稿を締めくくる事にする。

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