オガラバナ Acer ukurunduense (Trautv. et Meyer. )群馬県 万座温泉 標高1750メートル

先週末、群馬県の万座温泉に出かけた際に、次の目的地へ向かうまでの一瞬であったが、周辺を散策する時間を作れた。正味30分ぐらいであったであろうか。

目的のひとつに、標高1800メートル付近に、どんなカエデ類が生えているかが楽しみという事が、当初よりあったのだが、予想に反して、視界に入って来ない。

そんな中、一種類だけ見つけることができた。

オガラバナだと思う。

木全体を写した写真が何故ないかと言うと、木が想像より大きくて、樹高8-10メートルぐらいありそうで、写しても、写真映えしないのが分かったので、写さなかった。

おそらく、もう少し季節が進み、気温が下がると、黄色やオレンジ色に紅葉した姿が見れるはずと思った。

自分の知識不足だったのか、標高1800メートル付近には、カエデ類は思いの外無かった。これ以上の標高で、早くも紅葉し始めていたのは、ナナカマドであり、他に目に付く落葉樹といえば、白樺やダケカンバであり、あとは、針葉樹だけど、カラマツに気が付いたらぐらいである。

さて、このオガラバナの生息分布は、国内は、千島列島含む北海道と本州の中部地方以北との事である。四国の高地にもあるとの情報もある。海外の生息分布は、朝鮮半島の北部からロシア沿海州にかけて生息しているようである。

日本のカエデ類の中でも、寒い地方のカエデである事が伺える。

キバネハサミムシ Forficula mikado (Burr, 1904)群馬県 万座温泉 標高1750メートル

先週末、群馬県の万座温泉に出かけた際に、見かけたハサミムシである。

大きさは、体長17ミリぐらいだった。

翅が見てとれて、平地の近隣でたまに見かけるハサミムシは、オオハサミムシだが、オオハサミムシのハサミの部分は、身体に占める割合が全然大きい。キバネハサミムシのハサミに関しては、長短様々と書かれている方もいた。あと、頸の辺りも細っそりしている気がする。

この辺の特徴から、高地に生息してそうなハサミムシを調べたところ、キバネハサミムシという種の存在を知ることになった。

ネット上のキバネハサミムシの画像では、もっと上翅の部分の色が黄色がかった個体も多いが、上の写真の個体は、キバネハサミムシだと思われる。

キバネハサミムシの生息分布の方は、国内は、北海道と本州のおそらく標高の高めの場所のようである。北海道のように緯度が上がり、気温が低くなれば、生息場所も低くなっている可能性は感じる。海外の生息分布に関しては、ちょっと情報を見つけられなかったので、日本国内にしかいない可能性はなくはないとも思う。

トゲザトウムシ 群馬県万座温泉 標高1750メートル

先週末、群馬県の万座温泉に出かけた際に、見かけたザトウムシの一つである。

大きさは、体長7ミリ程度。身体の部分は、案外大きく見えるザトウムシであった。

調べてみたところ、トゲザトウムシという高地に生息するザトウムシと分かった。

トゲザトウムシの名の由来は、頭部に三つの小さな棘が並んでいるところから来ているみたいだが、上の写真では、ちょっと確認できない。ただ、第二歩脚が異様に長いという特徴は、上の写真からも分かるので、トゲザトウムシなんだろうなと思う。

生息分布は、ブナが生えるような本州の山地にしかいないようである。海外の生息分布に関しては、ちょっとたどり着けなかった。

ちなみに、このトゲザトウムシは、長野県との県境近くの更に標高の高い日本国道最高地点(2172メートル)でも見かけた。