スナゴケ? Rhacomitrium canescens (Timm ex Hedw.) Brid.

最近、少し盆栽というものに関心があり、若く細い苗木を引き立てる為に、苔を張って主役から目を外らせるかと目論み、近隣で、容易く手に入る苔を探し始めた。

直ぐに、目に飛び込んで来たコケの一つが以下のコケだった。

何という苔なんだろうと調べたところ、スナゴケという苔なのではないであろうかと思っているのだが………。

このスナゴケは、日照や乾燥にも強く、育てやすい苔として人気があるとの情報も読んだ。

また、土が無くても育つので、コンクリートの屋上緑化に使われていたりするらしい。確かに、このコケの写真を撮った場所も、土の上と言うよりは、アスファルトの上と言った方が良い場所だった。

ちなみに、この写真で見て取れるこのコケの星のような形状は、接写した写真ではハッキリと見て取れるが、肉眼では、なんとなく見えるぐらいである。

さて、このコケの生息分布は、日本には亜種含めて生えていて、海外は主に、北半球の亜寒帯や寒帯と言えるような地域に生えているようである。

チャバネアオカメムシ 褐色タイプ Plautia stali Scott, 1874

最近、近隣で、こんなカメムシを見かけた。

大きさは、体長で10-12ミリぐらいだった気がする。

近隣でこの色合いだと、クサギカメムシだが、細部が少し違うのは、肉眼で見ていた時にも感じていた。

しかし、この色合いのカメムシを調べても、中々、同じカメムシを見つけることができなかった。そして、この手のカメムシは、どんな亜科のカメムシなんだろうという切り口から正解へ近づこうと考えた時に、カメムシ亜科の近隣では、お馴染みのチャバネアオカメムシと色合い以外は瓜二つということに気が付いた。

そして、チャバネアオカメムシの紹介をするサイトを、幾つか読むうちに、秋に現れる個体に、褐色の個体が居るとの情報に複数出会うことが出来た。

上の写真の個体は、チャバネアオカメムシの秋に誕生した個体が、越冬に向かって褐色に変化したものだと思う。ここで、チャバネアオカメムシのよく見かける緑色のタイプと、上の写真のような褐色タイプとの違いを調べたところ、日照時間の長短によって体色が変化する光受性のあるカメムシだと知った。

要は、日が短くなって来ると、褐色に変わり、落ち葉の下で越冬し、来春になり暖かくなるにつれて緑色に戻り、春の終わりや初夏に産卵して一生を終えるようである。そして、夏の終わりや秋の初めに生まれた個体が、日が短くなるにつれて褐色へと変化するとのことである。(これは、日長時間を人為的に調整する実験で証明されているようである。)

ここで、驚いたのは、あんな小さなカメムシが、約一年弱も生存していたのかということであった。ちょっと昆虫の寿命について、認識が変わったかもしれない。

さて、チャバネアオカメムシの生息分布の方は、国内は、北海道から対馬含む九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、朝鮮半島からロシア沿海州南部まで。他には、台湾や、珍しいところでは、ハワイからも生息報告があるようである。

キゴシハナアブ Eristalinus quinquestriatus (Fabricius, 1794)

最近、近隣で写真に撮っていたハナアブである。

大きさは、体長10ミリ弱ぐらい。

種名は、調べたところ、キゴシハナアブと判明。

写真の個体は、複眼の間が離れているので、雌と思われる。

このキゴシハナアブの外見的特徴として、複眼の複雑な紋様があると思う。また背胸部背側の縦縞も特徴なのではないだろうか。

このキゴシハナアブの生息分布は、国内は、本州から九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の分布は、中国の東部の一部や、香港からの報告が上がっているようである。