トウコマツナギ Indigofera pseudotinctoria Matsum.

この植物は、特定の場所でよく見かける植物である。

この植物の印象としては、特定の場所には結構生えていて、雑草のような扱いを受けているが、数種の蝶がいつも訪れていて、花期も長く、見ているうちに庭木に欲しくなってくるといったところであろうか。

今まで、ちゃんと種名を調べていなかったが、おそらく、なんちゃら萩という名前なんだろうなとの予測はしていた。

そこで、今回、調べてみたところ、花の咲き方や花の形が、日本の自然のハギとは違う事を知った。そして、このような花の形で、長く穂状に咲かせる在来植物を調べたところ、コマツナギという種が浮上してきた。しかし、コマツナギの特徴である草丈1メートル未満という特徴は、私が見かけているものとはかけ離れ(大きいのだと草丈3メートルぐらいになっている)ていて、花色もコマツナギの花より濃い気がするのである。

そこで、更に調べを進めると、トウコマツナギという日本のコマツナギより全然大きくなる中国原産の似た植物がある事を知った。更に、このトウコマツナギは、新しく道路を作る際に、法面の緑化等に積極的に導入された経緯がある事を知った。

まさに、私がよく見かけている特定の場所というのが高速道路の法面や敷地なのである。おそらく、その場所の高速道路が整備されて25年ぐらいなので、その前にはその地には存在しなかった植物(低木)なのかもしれない。そして、高速道路を管理する会社が、一年に一回は、道路に逸出してきた個体は地際からバッサリと刈るのだが、翌年には元気に芽生えて来て、随分と元の姿に戻ってしまうのである。

さて、このコマツナギの本来の分布は、中国である。当初は、在来のコマツナギと同じ感覚で、法面緑化に使われたらしいが、外来種と分かると、その後使われなくなった経緯もあるようである。2000年ごろによく使われていたとの情報がネット上にあったが、私が、この高速道路のその場所が整備されたと記憶している時期と重なる。

道路の法面なんかもそうだが、河川や湖沼の改修なんかも、国土交通省の管轄だが、環境省系の知識や思想を持つ人達からすると、あまりに短絡的な計画が進行してしまっているケースは、よく見かける事である。

ケブカチビナミシャク? 成虫 Gymnoscelis esakii (Inoue, 1955)

数日前に我家の外灯下に来ていた小さな蛾のひとつである。

既知種と思い、正確な大きさを記憶に留めなかったのだが、前翅長8ミリぐらいの蛾であると言われれば、確かにそれぐらいだったと思う。

幼虫の食草として知られている植物に、キンポウゲ科のセンニンソウの蕾やウコギ科のタラノキの花なんかが知られているようである。

生息分布の方は、国内は、本州から九州を経て、沖縄本島にもいるようである。海外は、朝鮮半島にはいるようである。

また、ちょうど今時分の5月から7月ぐらいの間と、晩秋の11月12月に見られる蛾のようである。

最後に、自分の過去の投稿を確認したところ、3年前の5月11日に投稿済みである事を確認したが、その時の投稿に使っている写真が明らかにケブカチビナミシャクでないことも確認した。近々、直しておこうと思う。

ちなみに、ケブカチビナミシャクのケブカの意味をネット上の説明を元に検証してみるのだが、イマイチまだピンと来てはいない。