オオトビサシガメ? 幼体 Isyndus obscurus (Dallas, 1850)

最近、近隣で、この細長いカメムシというか、おそらくサシガメの幼体に出会い、写真に撮っていた。

体長12ミリぐらいだったと思う。

翅がないことから幼体であろうと推測したが、結構長い手脚も相まって、幼体にしては大きいなと感じる。

特徴としては、爪が一本なのと、触角の先の方が黒とオレンジのまだらになっているところであろうか。これらに、手脚の長さを含めた全体的な印象と合わせて眺めた時に、オオトビサシガメの幼体として紹介されている画像と一致して来るのである。

ところで、日本のサシガメの中では大きくなるらしいオオトビサシガメの成体を、まだ私は見たことがない。そして、興味深いのは、このオオトビサシガメが、クサギカメムシを餌によくしているという情報である。オオトビサシガメもクサギカメムシも、どちらも越冬すると思われるが、クサギカメムシの越冬場所に合わせて、オオトビサシガメも越冬していると思われる習性の報告も目にした。

確かに、今回、初めてこのオオトビサシガメと思しき昆虫を見かけた場所は、時期によってはクサギカメムシとツマキヘリカメムシが、大量に集中して集まってくる場所ではある。

最後に、このオオトビサシガメの生息分布は、国内は、本州以南……九州までとのことである。海外の生息分布は、韓国、台湾、その近辺の中国といったところであろうか。

本種が属するオオトビサシガメ属には、国内では本種一種しか属していないとのことである。

スジコガネ
Mimela testaceipes (MOTSCHULSKY,1860)2nd

10日ほど前から我家の外灯下に、このコガネムシが毎晩訪れて来ている。

別の日の個体の写真を以下に。

大きさは、どちらも13ミリから14ミリの間ぐらいだったと思う。よく、スジコガネの平均サイズとして、15-20ミリの間との紹介されているのが一般的だが、そのサイズに当てはまるほどの大きさはないと思う。

種名は、スジコガネなのではと思う。一応、4年前の8月6日に、とても小さく写った写真で、本種を投稿している事も確認した。

混同し易い種に、オオスジコガネという少し大きいらしい種がいるようだが、そのオオスジコガネという種の上翅は、光沢がもっとあるということで見分けられるらしい。上の写真の個体達(特に最初の写真の個体)は、光沢が顕著とは言い難い気がする。すると、上の写真の個体達は、大きさや光沢の具合から、スジコガネなのではと思いたい。

ちなみに、ヒメスジコガネという種もいるらしいが、こちらは明らかに、ネット上に出回る写真を見る限り、違う外観に見える。

さて、このスジコガネの幼虫は、各種植物の根を食すようで、成虫は針葉樹の葉を食すとのことである。

スジコガネの生息分布の方は、国内は、北海道から屋久島辺りまで。海外の生息分布は、自分で複数のソースにあたって調べたわけではないが、朝鮮半島、サハリン含むロシア沿海州南部には生息しているようである。一方、オオスジコガネの生息分布は、国内は、こちらもスジコガネと同じような分布はしているが、海外には生息していないとの情報も目にした。

ブチヒゲクロカスミカメ  Adelphocoris triannulatus (Stål, 1858) 2nd

最近、我家の外灯下で見かけたカスミカメムシの一種である。

大きさは、この手のカメムシにしては大きかった記憶があり、体長8ミリぐらいだったと思う。

調べたところ、直ぐにブチヒゲクロカスミカメという種が浮上したが、過去の投稿を確認したら、2年前の6月3日にも投稿していることが分かった。

キク科、イネ科、マメ科等の幅広い植物に寄生する事は、過去の投稿でも触れているところであるが、このカメムシの生息分布に関しては、それほど触れていなかったと思う。

このブチヒゲクロカスミカメの生息分布は、国内は、北海道から対馬含む九州まで。海外の生息分布は、似た外見の同属の種達との混同から、正確な分布を正しく判断するのが難しい種と判断した。