ニジオビベニアツバ 成虫  Homodes vivida Guenée, 1852

最近、近隣で見かけて写真に撮っていた蛾の一つである。

大きさは、開張30ミリ弱といったところ。

朱色と橙色を混ぜたようなとても濃い色合いの蛾であった。上の写真の色合いは、現場で肉眼で見ていたものと一致している。

種名は、ニジオビベニアツバ。ヤガ科のエグリバ亜科に属する蛾である。翅を広げて止まる姿と雰囲気が、ヤガ科のベニコヤガ亜科にいそうだなとは感じていたが、エグリバ亜科にも、このようなタイプが属しているのかと学ぶことになった。

幼虫の食草は、クワ科の植物(イヌビワとの情報を多く見たが、この蛾を見た辺りにイヌビワが自生しているとは思えない)らしい。

生息分布の方は、国内は、本州の関東以西………対馬含む九州を経て、沖縄本島含む南西諸島まで。海外の生息分布は、台湾、東南アジアのマレーシアやミャンマー、それとインド南東部やスリランカから報告が上がっているのを確認した。

この分布を眺めると、目下、地球温暖化の流れの中で、北上中の種という事であろうか?

セマダラナガシンクイ  Lichenophanes carinipennis (Lewis, 1896)

数日前に我家の外灯下に来ていた甲虫である。

一目で、初見の甲虫と分かったが、果たして種名は?

大きさは、体長4-6ミリぐらいの甲虫との紹介が多いが、私が見た個体は12ミリぐらいはあったと思う。

違う角度から撮った写真を以下に。

かなり印象に残る頭部をしているが、調べたところ、種名は、ナガシンクイムシ科オオナガシンクイ亜科に属するセマダラナガシンクイと言うらしい。

幼虫は朽木で成長して、成虫は灯火にも集まるらしい。

あまり出会えない甲虫なのか、生息分布の情報は少なかったが、日本の本州、四国、九州以外に海外では、韓国と台湾、そしてバングラデシュから僅かな報告が上がっているぐらいであった。

エントツドロバチ
Orancistrocerus drewseni
(Saussure,1857)

数日前に近隣で見かけて写真に撮っていたドロバチの一種である。

大きさは、体長20ミリぐらいだったであろうか。

少し接写出来た写真を以下に。

種名は、エントツドロバチだと思う。

上の2枚の写真は、この蜂が地面に降りて来て、乾燥した泥を運ぼうとしている瞬間を写したものである。

エントツドロバチの名の由来は、この手の蜂が泥で作る巣の入り口を煙突状に作る習性から来ている。

さて、このエントツドロバチの生息分布は、国内は、本州以南…‥対馬含む九州そして大隈諸島まで。海外の生息分布は、朝鮮半島の南側と台湾と中国の沿岸よりの一部といったところであろうか。