ウワミズザクラ

この植物というか樹木は、私が暮らす地域ではよく見かける樹木である。近隣の雑木林の中で樹高15メートルぐらいの大木へと成長したウワミズザクラによく出逢う。また、辺りを見渡せば、中小様々なサイズのウワミズザクラの苗木が芽生えている事に気がつく筈である。

この原因は、実が美味しいのか鳥達の餌として食べられ、やがて糞として各地に拡散される結果、あちらこちらで芽生えている気もするのだが、どうなのであろうか?同じような繁殖拡大のスタイルを取っている身近な樹木に、エノキとムクノキなんかもある気がするが、どうなのであろうか?

ちなみに、似た種にイヌザクラという樹木もあるのだが、上の写真の実の形状からウワミズザクラであろうとの結論に至れる。と言うのは、イヌザクラの実は、もっと丸に近い球形であり、実の付け根に萼片と呼ばれるヘタが残っているとの事である。写真のものはどうであるかというと、球ではなくポチッとした突起も見て取れるし、実に萼片らしき物も見当たらない。ゆえに、上の写真の樹木は、ウワミズザクラであると思う。

このウワミズザクラ、5月頃にまるで試験管を洗うのにピッタリのような白いブラシ状の花序を伸ばした花姿がを目立たせ、遠くからもウワミズザクラの存在を、私達に知らしめてくれる。

ただ、私が、一番ウワミズザクラに魅力を感じる季節は、何と言っても紅葉の時期である。他の木々が、赤や黄色やオレンジに染まる中、ウワミズザクラは、なんとも言えない淡いクリーム色に葉の色を変える。そして、葉や場所のムラなく、すべての葉が、この淡い柔らかなクリーム色一色に変わる気がする。

毎年、ウワズミザクラの紅葉には、見惚れさせられてしまう自分が居る。

クサギ

少し古い写真を整理していたら、丁度花が咲いている頃合いを写した樹木の写真が目に付いたので投稿してみる。撮影年月日は、昨年の8月3日となっている。

私の率直な感想……この時、花が咲いていたから、クサギという種類に行き着いたが、葉だけの時期だと、キリの仲間とか、葉の大きいアカメガシワとか言ってしまいそうで、種の断定に自信が持てなかったと思う。

ただ、これには理由があって、私は、これまで、クサギにそれほど出会って来ていないのか、クサギのサンプルみたいなものが頭の中に組み込まれてない事によるのかもしれない。実際、クサギの花が咲く真夏の季節にも、仕事がら多くの土地を車で通っているはずで、車窓に広がる四季の移り変わりを自然と実感できるのだが、花が満開に咲き誇るクサギを目にした覚えがない。もちろん、気が付いてないだけかもしれないが……私の暮らす近辺には身近に、そんなに生息していないような気もしてしまう。

最後に、クサギという名前の由来は、葉を揉むと嫌な臭いがする事からきているという事だが、どんな臭いがするのか、今度クサギに出会った時には、自分の鼻で感じてみたく思う。

ヒメツチハンミョウ?

昨日、帰宅した際に玄関テラスに、人生の中で見た記憶の無い昆虫が素早く移動しているのが目に止まる。

直ぐに、強力な懐中電灯を片手に、スマホで撮影を試みる。なんとか撮れた写真が以下のものである。

大きさは2センチぐらい。アリにしては大きすぎる。そして、印象に残るのは触角にある瘤みたいな存在。

早速、〝触角に瘤のある黒い昆虫〟でネット検索すると、比較的簡単に、ツチハンミョウの仲間であることが分かった。

では、種類は?

ツチハンミョウの仲間は、国内で7種類が知られているとの記事をどこかで目にした記憶が有るのだが、触角の瘤の位置や全身の色合い(ツチハンミョウの種類によっては、藍色の色合いが明らかに見て取れるものたちもいるようである)や腹部の太さや腹部横面の雰囲気から、ツチハンミョウとしてはよく紹介されているヒメツチハンミョウなのではと思うのだが、どうなのであろうか………

まぁ、ツチハンミョウとして、私達が持っておくべき知識としては、触角の瘤は、雄の特徴であり、雌にはない。他には、春先に、数千個の卵を地中に産み、孵化した極小の幼虫達は、様々な花の茎を登り、花の上で待機する習性があると言う事であろうか。この目的は、蜜を集めに飛んできたハナバチ(クマンバチやミツバチ等)の身体になんとかしがみ付いて、彼らの巣まで辿り着く為である。巣に辿り着いた後は、運ばれて来る蜜団子等を食べて成長していくとの事である。そして、一風変わった変態のステージを経て成虫へとなっていくようである。ここで、繋がったことが有るのだが、たまに、春先に、キク科の花の中心の雄しべのところが、胡麻をまぶしたみたいになっていて、それらの花の変種なのかと思っていた事があったのをハッキリ覚えている。あの時目にしていた超極小の細いゴマ文様が、このツチハンミョウの仲間の幼虫達であったのではと思われる。

また、上の写真でも見て取れるが微妙に翅の名残が有るが、飛ぶ事は出来ない。もっぱら歩くのみである。

そして、ツチハンミョウの仲間のこの特徴は絶対紹介しておこうと思うが、カンタリジンという毒成分を体内に保有しており、捕まえた際に腹部から出る黄色い液体に触れると、皮膚が水膨れみたいになってしまうとの事である。このカンタリジンという成分を主成分とするカンタリスという薬は、昔は外用・内服共に利用されていたらしいが、現在では、日本では、カンタリジンは毒薬に、カンタリスは、劇薬に指定されている。

また、古い歴史の中では、このカンタリジンという成分(含有する虫をすり潰したもの等)は、暗殺薬や媚薬や発毛薬として使われて来たらしい。

最後に、最近、同じような皮膚に炎症を起こす虫として、アオバアリガタハネカクシの投稿をしたのを覚えているので、関心がある方は、そちらも参照してみてください。