スジモンヒトリ 成虫 Spilarctia seriatopunctata seriatopunctata (Motschulsky, [1861])

最近、近隣で、この蛾を見かけて、写真に撮っていた。

出会ったシチュエーションを回想すると、散歩中に道路脇の藪に、シャチホコガの仲間発見と近づき、よく見ると、シャチホコガの仲間ではなく、ヒトリガの仲間だと確信した次第である。遠目に、シャチホコガの仲間と思った理由は、翅の長さと、その上翅後縁の鋭い角度であった。

上の写真では、角度が伝わってないな。

大きさは、前翅長22ミリぐらいある。小さくない。

種名は、調べたところ、スジモンヒトリと判明。スジモン(筋紋)の意味が掴めないが、この蛾は間違いようがない気がする。というのは、他の写真で分かると思うが、上翅の外縁前の方(一番の外筋)に黒い紋様が見て取れるのである。(以下に、その紋様が分かり易いかは別にして、それが見て取れる写真をアップする。)

光量の多い場所に移動しようと、数十メートルの距離を翅を摘んで移動したが、指で摘んだ場所の黒点が消えてしまったのが、上の写真では分かる。

今度は、腹部の色が分かる写真を。

さて、腹部の色合いを見ようと、ひっくり返した時に気が付いたんだが、このスジモンヒトリというのは、翅の反対側にも黒点が見て取れる。これは、キハラゴマダラヒトリアカハラゴマダラヒトリ)やオビヒトリシロヒトリには、顕著になかったような特徴である。

最後に、幼虫の食草は、多岐に渡るようである。発見した場所の辺りの植生を見ながら、ゆくゆく突き止めて行ければなと思う。

スジベニコケガ 成虫 Barsine striata striata (Bremer & Grey, 1853)

最近、この蛾の写真を撮っていた。というよりも、毎年、近隣で飽きるぐらい出会える蛾である。

という事で、当然、過去に投稿しているので、自分のブログ内を検索をかけてみたら、ヒットして来ない。絶対に投稿済みの筈なのに、何故?と思い、原因を探ると、ベニスジコケガというタイトルで投稿している事に気が付いた。

では、スジベニコケガとベニスジコケガと、どちらが正式名称なのであろうと調べたところ、当たり前過ぎる事なのか、触れている投稿に出会えなかった。ただ、信頼筋でスジベニコケガという種名の投稿の方が多いと思うので、スジベニコケガが正式名称だと考えたい。

また、スジベニコケガだと、“ベニコケガ“というワードで検索をすると、後半がベニコケガで終わる多種に混ざって本種もヒットして来るので、そういう意味合いでも好都合な結果になる。

前翅長16ミリぐらい。写真の個体のような派手な色彩は、スジベニコケガのオスの特徴であり、メスの方は、ひとまわり大きく、色合いが少し薄い。

幼虫の食草は、地衣類や枯葉(?)との事であるが、これからの夏場に向けて、成虫をよく見かける割には、幼虫はどれ?といった感じである。

近隣では、沢山いて見飽きてしまうけど、初めて見た時は、派手な色彩が目を惹く蛾だと凄く感動したのを覚えている。

キシタホソバ 成虫 Eilema aegrota (Butler, 1877)

最近、近隣で、この蛾を見かけて写真に撮っていた。この場所の壁には、2匹が止まっていた。ただ写真を撮るには、位置が高過ぎる。

車にあった長い棒で、少し刺激してみることにする。(この方法は、同じヒトリガ科の〜ヒトリという蛾達には有効である。擬死する習性で落下して来るからである。)

高いところに見える蛾も、〜ホソバと名に付くタイプで、同じヒトリガ科に属するのは知っている。果たして、擬死して落ちてくるのであろうか?

1匹目を刺激すると、びっくりした勢いで慌て彷徨いながら、より高い位置に止まってしまった。

2匹目を刺激すると、びっくりした勢いで慌て彷徨いながら、今度は地面に降って来た。こうして移した写真が以下である。

大きさは、前翅長17ミリぐらいだったと思う。

これだけの情報と、写真から得れる情報だけだと、種に辿り着くのは無理だったと思う。

ここから、本日の幸運がスタートするのだが、思い切って摘んで腹部を観察してみようと考えた。運良く暴れられずに摘めた。その際に、運良く、下翅(後翅)が、チラッと見えた。黄色と灰色を混ぜたような燻んだ黄色(まさに上翅の縁取りのような色)をしていた。

こうなって来ると、サイズと、下翅が黄色いという事実(黄下)から、キシタホソバという種を選んでみたくなった。

ただ、他の似たような紛らわしい種の下翅の色も、黄色っぽい予感はしてるんだが………。

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この投稿をし終えた後に、キシタホソバの投稿を既にしていることに気が付いた。その投稿の中で、キシタホソバの幼虫と思う蛾の幼虫の写真を載せている。

ちなみに、その幼虫の写真を撮った場所と、今回のキシタホソバと思いたい成虫を撮った場所は、そんなに遠くない。