ソトウスグロアツバ 成虫 Hydrillodes lentalis Guenée, 1854

先ほど、我家の外灯下に来ていた蛾の一つである。この蛾は、変異が多いのか、微妙に紋様のパターンが違う蛾達が、シーズンを通して、我家の外灯下を訪れている気がする。

今回は、紋様がハッキリした個体で、写真もまぁまぁのが撮れたと思う。

前翅長で13ミリぐらい。

この写真は、運良く上翅の後端(外側)の部分が薄くなっていることからも、私は、この蛾はソトウスグロアツバで良いんじゃないかと思う。

幼虫の食草は枯葉。

この蛾の関しては、他にヒロオビウスグロアツバや、もしかしたらマルバネウスグロアツバといった近似種も含めて、特徴があるとしたら、ヤガ科クルマアツバ亜科に属する蛾の中では少しだけ細っそりと止まる蛾達である。他のクルマアツバ亜科の蛾達が、正三角形なら、二等辺三角形みたいな形で静止するという事である。

もう一枚、微妙に違う角度からの写真を以下に。

オオシラナミアツバ 成虫 Hipoepa fractalis (Guenée, 1854)

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾の一つではあるが、昨晩だけでなく、我家の外灯下でよく見かける蛾の一つかもしれない。

2022年5月20日撮影

大きさは、平均して、前翅長で11ミリぐらいの蛾である。

名前は、オオシラナミアツバ。幼虫の食草は枯葉である。

私は、この蛾を比較的容易く見分けることが出来る様になったが、コツがあるとしたら……

✳️ 先ずは、中横線のところに被る形で、太い帯があるかどうかである。この条件に合致してくる近似種として、同所的に、シラナミアツバ、トビスジアツバ、フシキアツバが存在する。

✳️ 次は、もう外横線を見て、ここまでグニャグニャしてるかというのがオオシラナミアツバである。おまけに、亜外縁線の方も湾曲が激しくて、本体下部4分の1の付近が、ゴチャゴチャ見えるのが、本種オオシラナミだと感じる。(時に、そこが偶然の幾何学的紋様のように見えたりするかもしれない。)

これも同じ2022年5月20日に撮影した色合いが違う個体
2022年5月12日に撮影された個体。紋様がボヤけているが、オオシラナミアツバだと思う。

キマダラテングイラガ 成虫 Microleon decolatus Sasaki, 2016

昨晩、我家の外灯下に来ていた蛾のひとつである。

大きさは、体長で1センチぐらいのとても小さい蛾である。

光源を当てているので、黄色が鮮やかに映るが、弱い光の中での肉眼だと、もうちょっと茶色がかった印象である。

種名は、キマダラテングイラガ。テングが種名に付く謂れは、頭部の形が天狗の鼻みたいに少し飛び出して反り返るところから来ているらしい。(上の写真だと辛うじてその特徴を掴める感じである。)

学名の登録年が2016年となっているが、これは、元々テングイラガという種だったところから、キマダラテングイラガという名で新種を独立させた経緯(もう一種、ウスイロテングイラガも新種独立)による。一方、元々のテングイラガは、クロフテングイラガという名前に変わったとのことである。

今回は、羽化したてで紋様が擦れてなくハッキリしていたので、種名に繋がったが、擦り切れた個体だと、今まで、なかなか種を特定するのが難しいと感じていた蛾である。

ちなみに、キマダラテングイラガの幼虫は、他のイラガ(テングイラガの仲間除く)の幼虫達とは間違いようのない姿をしているような気がする。