コガネムシ

数日前に近隣の小川沿いの土手道を散歩している時に発見。この一画には、少し群れていた模様。

一瞬見ただけで、よく見かけるアオドウガネではなく、正真正銘のコガネムシだと分かった。

写真はヤブの中で撮ったものが殆どなので、所々に輝きのある金属光沢を見て取れるだけだが、照度の高い場所で見ると、本当に鏡の如くツルツルの金属光沢を見せてくれて、人間の目を楽しませてくれる昆虫である。

なのに、なのに、いざネット上で、コガネムシを検索したら、害虫として防除の観点からのコガネムシの記事のオンパレードであった。

人間との関わりの中で、幼虫が根を、成虫が葉を、食害する害の面ばかりがネット上に浮かび上がり、コガネムシの美しい面を紹介する記事はかき消されてしまっている。

そして悲しいのは、大量に発生したコガネムシを一時的に退治する事だけを考えている事である。重要なのは、もしコガネムシが害虫になるんだったら、コガネムシの天敵が生まれるような生態系を考えてみる事に時間を費やし始めた方が人類の将来のためだと思う。

その証拠という訳ではないが、私が暮らすような身近に自然を感じられるエリアでは、コガネムシって沢山生息しているようには思わない。同じ、スジコガネ亜科の似たようなコガネムシ類の多くや、ハナムグリ亜科の似た感じの甲虫達の多くと比べて、個人的には、コガネムシは、結構レアな甲虫に入るのではと感じる。

また、緑色っぽくて似たような形の甲虫は、全部コガネムシ、もしくはカナブンと認識されている事も、コガネムシへの最近のネット上での偏った検索結果に現れてしまうんだと思う。

コガネムシ……艶艶の金属光沢を持った綺麗な甲虫である。

最後に、少し赤みがかった色彩のコガネムシの写真を貼り付けておく。緑色の個体が殆どの中、ポツッとこの色彩のものも居た。どういう法則で誕生してきているんだろうか。

セマダラコガネ Anomala orientalis

先ほど、家の外灯下に集まって来ている昆虫を見に行ったら、地面を動く凄く小さな甲虫が目に入った。

写真は拡大してしまっていて、大きさを掴みづらいと思うが、体長1センチ程度の凄く小さなコガネムシだった。

名前は、セマダラコガネ。触角が目立ったので、最初はヒゲナガコガネ亜科を当たり、見つけれず、次にスジコガネ亜科を当たって、この種に行き着くことができた。

日本でも近年、幼虫の芝生への被害が注目され始めたが、このコガネムシは、意図せずに移入してしまったアメリカの地で、日本よりも遥かに害虫として認識されているようである。

因みに、セマダラコガネよりも少し前にアメリカ合衆国へと移入していたマメコガネは、アメリカではJapanese beatleと呼ばれており、本種セマダラコガネは、Oriental beatle、その後に移入してしまったアカビロードコガネが、Asiatic garden beatleと呼ばれ、この日本由来の3種は、その後も、アメリカでは、害虫として頭痛の種になっているようである。

おそらく、上の写真の個体も、我家の庭の芝生エリア生まれだと思うが、同じ芝生エリアから春先に、結構な数のアカビロードコガネが誕生してきたことを思い出すと、我家の庭での勢力は弱い気がする。

というか、初めて、この凄く小さなコガネムシの存在に気付いたというのが本当のところである。

ヒラタアオコガネ

先日、近隣の施設の駐車場で、アスファルトの上に、緑に輝く小さな虫を発見。

この後、摘み上げて写真に撮ろうと思ったが、あまり良い写真が撮れず、再度リリースする。

手から放たれた直後を撮ったのが以下の写真。

名前は、直ぐにヒラタアオコガネと判明。

サイズは、同じような色合いのアオドウガネ等と比べると、1センチ内外ととても小さい印象。

輝きの方は、光の強さや当たり方に寄っては、とても綺麗に輝く。写真では、いまいち伝わらないかもしれない。

幼虫が芝の害虫として認識されているが、成虫は、ツツジの花芽とかを食べるようである。通りで、見つけた場所の傍には、ツツジかサツキの植栽が有った。

コガネムシの仲間では、早い時期から活動を始めている種らしいが、この理由のひとつは、コガネムシの仲間では珍しく成虫越冬している習性が関係していると思われる。